tm マークとは?(TMマークが分かる)

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tm マークとは?

「TM(TMと表記されます。)」マークとは、そのマークが付された表記が「Trade mark(商標)」であることを意味します。

商標とは、多くの同様の商品や役務(サービス)の中から、自己の商品や役務であることを示すために用いられる識別標識のことをいいます。

例えば、お菓子について「ポテトチップス」といった場合には、これは「商品についての一般名称」です。

一般名称の特徴は、一般名称を聞いた場合、「ジャガイモを薄切りにして、油でカリッと揚げたオヤツ」というカテゴリーのお菓子を特定することはできますが、そのカテゴリーに属する一つひとつの商品を区別するところまでは特定できない、ということです。

誰かに「ポテトチップス買ってきて。」と言われた人は困るはずです。

どのメーカーのポテトチップスを買ってくればよいのか分からないからです。

これに対して「コイケヤのポテチ買ってきて」とか「カルビーのポテチ買ってきて」とか言われたなら、どのポテトチップスを買ってきてよいかが明確です。

この様に、同種類のカテゴリーの中から個々の商品を特定できる手がかりになるものが商標です。上記の場合では「コイケヤ」とか「カルビー」が、商品「ポテトチップス」についての商標、ということになります。

商標「カルビー」が表示されていれば、それは「コイケヤのポテトチップス」とは異なることが明確です。

商標「カルビー」の様に、他人のコイケヤの商品から自己の商品を区別するために用いられるものを識別標識といい、この識別標識が商標というわけです。

TMマークの意味とは?

さて、ここからが本題になります。

問題は、「ポテトチップス」をお菓子「以外」の商品に使う場合です。

例えば商品「おもちゃ」に商標「ポテトチップス」を使う場合です。

「あれ?、ポテトチップスは一般名称だから、商標としては認められないのではないの?」という声が聞こえてきそうですね。

(*商標を扱うようになって最初に混乱する代表例の一つがこの点です。)

実は定義上は「ポテトチップス」は商標に該当します。

ただし商標「ポテトチップス」を商品「お菓子」に使う場合には、特許庁の審査官は「一般的な名称であるとして」審査に合格させない、という法律上の対応をしています。

つまり商品が「お菓子」とは商標法上全く関係のない「おもちゃ」に使う場合には、「ポテトチップス」はもはや一般名称ではなく、商標として扱われる場合がある、ということです。

実際のビジネスの取引の中では、「ポテトチップス」が一般名称として使われたり、商標として使われたりして混乱が生じやすいことがあります。

商品「おもちゃ」に商標「ポテトチップス」を使っている人は、「ポテトチップス」は商標ですよ、それは一般名称ではありませんよ、という意味で、商標「ポテトチップス」にTMマークを付けることがあります。

この様にTMマークを付けることにより、消費者に一般名称のポテトチップスと混同しないでくださいね、と注意を促しているのです。

上記の場合であれば、「ポテトチップスTM」と表記されます。

ちなみにtm マークは、特許庁における正式な登録手続きが完了していない商標に対して付けられます。

tm と、r の違いとは?

では「tm マーク」と「rマーク」の違いは何なのか、との疑問が生じます。

これは「tm r 違い」問題と呼ばれているものですが、「tm」とは「Trade Mark(商標)」のうち、それぞれの先頭のアルファベット二文字を省略表記したものであり、未登録商標のことを意味します。

また「R(®)」とは「Registered(特許庁に登録されている、との意味)」の先頭のアルファベット一文字を省略表記したものであり、登録商標のことを意味します。

つまり、商標に「TMマーク」が付けられている場合には、それは特許庁における商標登録手続は完了していないことを意味します。

これに対して商標に「R(®)マーク」が付けられている場合には、それは特許庁における商標登録手続が完了していることを意味します。

日本においては商標権は商標登録の手続き完了により発生しますので、「TMマーク」が付けられている商標の場合には商標権は未だ発生しないことが分かります。

また「R(®)マーク」が付けられている商標の場合には商標権が既に発生していることが分かります。

ただし、日本には「TMマーク」や「R(®)マーク」についての直接的な法律は存在しません。

このため実務上、商標に「TMマーク」や「R(®)マーク」を使わなくても法律上、不利になることはありません。

慣行的に「この商標を無断で使わないでください」、といった、一種の警告的な意味を持たせるためにTMマーク」や「R(®)マーク」が使われているに過ぎません。

この一方、商標法上、特許庁に実際に登録されていない商標を登録商標であるかのような表記をしてはいけない、という規定がありますので、不用意に「R(®)マーク」は使わない方がよいです。

余談になりますが、上記で説明した商標「ポテトチップス」は商品「おもちゃ」についての登録商標です(商標権は阪神阪急百貨店、商標登録第2218885号)。

ですので、商品「おもちゃ」についての登録商標を「Rマーク」か「TMマーク」かのいずれかで表記するときは、「ポテトチップス®」と表記するべきであり、「ポテトチップスTM」とは表記しない、というのが慣行上の扱いです。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘

03-6667-0247

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