商標登録する必要があるか分からないのは当たり前
何かの新商品を販売するときや新サービスを提供するときに、商品等の名前を商標として登録しておくべきかどうか悩むと思います。
何故なら商標登録により得られるものはあなたが通常購入する商品とは違う性質をもっているからです。
世の中のほとんどのものは入手する時点の価値が最高到達点
あなたがお金を出して購入するものは通常は購入する時点が最も価値が高いものです。
例えば、スーツ、かばん、時計、マンション、自動車、書籍、CD等。これらは通常入手するときの価値が最も高く、時間の経過とともにその価値が下がっていきます。
商標権は商標登録する時点の価値はゼロ
ところが商標登録の場合は別です。
入手するときの価値が最も低いのです。
ところが、例えば読売ジャイアンツの商標権はいくらなら譲ってもらえると思いますか。
またシャネルやグッチの商標権はいくらなら譲ってもらえるでしょうか。
これらのシャネルやグッチも時間を過去に向かってさかのぼり、起業する以前の段階まで行くと、「なんだ、それは?」と言われた時点、誰もそんなブランドを知らなかった時点に突き当たります。
これがブランドのスタート時点です。
あなたの商標も同じです。
スタート時点では価値はゼロ、です。
商標登録の意味が本当の意味で分かるのは実は現時点ではないのです。
商標登録の意味が本当の意味で分かるのは実は未来なのです。
スタート時点では価値はゼロです。ですから今、商標登録をする意味が分からないのです。
商標権は逆に未来に向かって価値があがるもの
多くの方がご存知ないのは、商標権は移転という形で売却することができます。
もちろんライセンスすることにより、例えば月極めの賃料を徴収することもできます。
そして登録商標は未来に向かって価値が伸びていく数少ないものの一つなのです。
しかもあなたの努力次第で青天井にその価値を吊り上げることができる、世の中にある数少ないものの中の一つです。
ストレートにいいますが、ご自身の商標の価値をどれだけ高めることができるのか。
未来を切り拓いていく力があるかどうか。
ここがポイントになります。
ご自身の商標の価値を高めることができなければ、いつまで経っても商標登録する意味は分かりません。
未来を動かす力をあなたが持っていること。
これが本当の意味で商標登録をする際の基準になります。
ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247