商標が使えるかどうかは調べてみなければ分からない
これから使用を始める商標が他人に商標登録されているかどうかはデータベースを調べてみなくては分かりません。
さきほど問い合わせの電話がありました。
「○○の商標を使用したいと考えています。この商標は食品メーカーが登録しているのですが私が使用を考える分野は△△ですので、食品とは関係ありません。商標に詳しい方に聞いたら食品とは関係ないのでたぶん大丈夫だろう、といっていました。この様な状況ですが商標を使用しても問題ないですよね?」
・・・との内容です。この問い合わせの内容は多くの方がおそらく考え悩むところでしょうから、ここで答えておきますね。
まず商標に詳しい方が大丈夫といっても私はうんともすんとも言うことができません。
自分自身で実際にデータベースで検索してみない限り、大丈夫かどうかは分かりません。
(答え その1)人の話をうのみにしないで実際にデータベースで調べてみましょう。
調べて問題がなかったとしても、調べるだけでは足りない
次にデータベースで検索して大丈夫であった場合であっても問題があります。
商標登録されるのは商標の使用を最初に開始した者ではなく、実際に特許庁に願書を提出した者だからです。
このため、今日調べて問題ないことが分かったとしても、他の誰かが後だしでその商標について出願手続きを完了したら、そちらの方が正当権利者になります。
ですから商標登録の場合はチェックするだけでは足りない、ということです。
チェックして対応する登録が存在しないことが分かったら、他の誰かがその席に座る前にあなたがその空いている席に先に座ってしまわなければなりません。
(答え その2) 席が空いていたら速攻でその席に座ってしまいましょう。
他人においしいところを取られる前に自分の席は確保するようにします。商標登録のポイントはこれに尽きると思います。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247