索 引
- 1. 商標権とは何か:最初に押さえたい4つのポイント
- 2. 「商標」「登録商標」「商標権」の違い
- 3. 何が商標として保護されるのか
- 4. 商標権は「マークだけ」の権利ではない
- 5. 商標権の効力は「専用権」と「禁止権」に分かれる
- 6. 商標が「類似する」とはどういうことか
- 7. どのような行為が商標権侵害になるのか
- 8. 同じ言葉を使っても、直ちに商標権侵害になるとは限らない
- 9. 商標登録は「何をしても使える許可証」ではない
- 10. 商標権の存続期間は10年。更新すれば維持できる
- 11. 商標権を取得するまでの流れ
- 12. 登録商標を調べる方法
- 13. 商標権を侵害された場合に請求できること
- 14. 商標権を取得する実務上のメリット
- 15. 事業者が商標権で失敗しないための注意点
- 16. 商標権についてよくある質問
- 17. まとめ:商標権は「商標と事業範囲の組み合わせ」を守る権利
商標権とは、商品名・サービス名・ロゴなどの「商標」を特許庁に登録することで発生する権利です。
ただし、名称やロゴそのものを、あらゆる商品・サービスについて独占できる権利ではありません。商標権は、原則として、次の二つの組み合わせによって範囲が決まります。
- 特許庁に登録された商標
- 登録の際に指定した商品・サービス(指定商品・指定役務)
たとえば、ある名称を飲食物について商標登録しても、その名称を無関係な機械やソフトウェアの分野まで当然に独占できるわけではありません。
この記事では、商標権の意味、専用権と禁止権の違い、権利が及ぶ範囲、存続期間、侵害になる場合・ならない場合、取得方法まで、商標を専門に扱う弁理士が具体例を交えてお伝えします。
1. 商標権とは何か:最初に押さえたい4つのポイント
商標権については、次の4点を押さえると全体像を理解しやすくなります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 権利の発生 | 商標を使い始めただけでは自動的に発生せず、特許庁で設定登録されて初めて発生する |
| 権利の単位 | 「登録商標」と「指定商品・指定役務」の組み合わせで決まる |
| 権利の効力 | 同一範囲を独占する専用権と、類似範囲で他人の使用を排除する禁止権がある |
| 存続期間 | 設定登録の日から10年。更新手続により10年ずつ何度でも更新できる |
商標権は日本全国に効力が及びますが、日本の登録による権利が外国にもそのまま及ぶわけではありません。海外でブランドを保護したい場合は、原則として各国・地域ごとに別途権利を取ることになります。
2. 「商標」「登録商標」「商標権」の違い
似た言葉ですが、意味はそれぞれ異なります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 商標 | 商品やサービスを他社のものと区別するために使用する名称、ロゴ、図形、音などの目印 |
| 登録商標 | 特許庁で商標登録を受けた商標 |
| 商標権 | 登録商標について、指定商品・指定役務との関係で認められる法律上の権利 |
| 商標権者 | 特許庁の商標原簿に権利者として登録されている個人または法人 |
会社名を法務局で登記したこと、ドメイン名を取得したこと、SNSのアカウント名を先に使ったことだけで、同じ名称について商標権が発生するわけではありません。
法人名義で登録されている場合、商標権者はその法人であり、代表取締役個人ではありません。また、商標権を譲渡する合意をしただけでは足りず、移転の効力は、特許庁で移転登録をして初めて生じます。
商標登録出願をしただけでも、まだ商標権は発生していません。審査を通過し、登録料を納付して、特許庁で設定登録が行われた時点で商標権が発生します。
3. 何が商標として保護されるのか
商標は文字だけに限られません。日本では、文字、図形、記号、立体的形状やこれらの組み合わせに加え、動き、ホログラム、色彩のみ、音、位置といったタイプも商標登録の対象になり得ます。
ただし、出願すればどのような名称や表示でも登録されるわけではありません。商品・サービスの普通名称や品質をそのまま示すだけで、自社と他社の商品・サービスを区別できない表示、先に出願された他人の商標と紛らわしい表示、公益に反する表示などは、登録を受けられないことがあります。
4. 商標権は「マークだけ」の権利ではない
商標権を理解するうえで最も重要なのは、商標と商品・サービスをセットで考えることです。
たとえば、次のような商標登録があるとします。
- 登録商標:ABC CAFE
- 指定役務:飲食物の提供
この商標権は、主として飲食店サービスとの関係で「ABC CAFE」を保護するものです。「ABC」という文字列を、世の中のすべての商品・サービスについて独占できるわけではありません。
反対に、出願時に必要な商品・サービスを指定していなかった場合、その分野は原則として権利の中心である専用権の範囲に入りません。指定商品・指定役務は、事業の実態と今後の展開に合わせて設計してください。
なお、商標登録の「区分」は出願や料金計算のための分類です。同じ区分に入っているから必ず類似する、別の区分だから必ず非類似である、という関係ではありません。商品・役務の類似性は、類似群コードや取引の実情なども踏まえて判断されます。
商標登録の区分については、商標登録の区分一覧【2026年最新版】全45類の選び方・調べ方と落とし穴もご覧ください。
5. 商標権の効力は「専用権」と「禁止権」に分かれる
商標権の効力は、大きく専用権と禁止権に分けて説明できます。
専用権とは
専用権とは、指定商品・指定役務について、登録商標を使用する権利を専有することです。商標法第25条に定められています。
簡単にいえば、次の組み合わせが専用権の中心です。
- 登録商標と同一の商標
- 指定商品・指定役務と同一の商品・役務
専用権は、商標権という「お城」の本丸に当たる部分と考えると分かりやすいでしょう。
「専用権」と「専用使用権」は別のもの
名称は似ていますが、専用権と専用使用権は別の概念です。
- 専用権:商標権そのものが持つ、登録商標を指定商品・指定役務について独占的に使用する効力
- 専用使用権:商標権者が第三者に設定する、独占性の強いライセンス上の権利
専用使用権は、契約しただけで当然に発生するものではなく、特許庁で設定登録することにより発生します。設定された範囲では専用使用権者が登録商標を独占的に使用し、商標権者自身も自由には使用できなくなります。
これに対し、通常使用権は一般的なライセンスであり、通常は同じ範囲について複数の相手に許諾することもできます。
禁止権とは
禁止権とは、登録商標や指定商品・指定役務と類似する範囲について、第三者の使用を排除する効力です。商標法第37条は、一定の類似範囲の使用を商標権侵害とみなしています。
禁止権は、本丸の周囲を守る「お堀」に当たります。他社が少しだけ名称やロゴを変えて混同を生じさせることを防ぐため、権利の保護範囲が同一のものだけで終わらないように設けられています。
専用権と禁止権の範囲を表で確認
原則的な関係は、次のとおりです。
| 使用される商標 | 使用される商品・役務 | 商標権との関係 |
|---|---|---|
| 登録商標と同一 | 指定商品・指定役務と同一 | 専用権の範囲。第三者の無断使用は原則として直接侵害 |
| 登録商標と類似 | 指定商品・指定役務と同一 | 禁止権の範囲。原則として侵害とみなされる |
| 登録商標と同一 | 指定商品・指定役務と類似 | 禁止権の範囲。原則として侵害とみなされる |
| 登録商標と類似 | 指定商品・指定役務と類似 | 禁止権の範囲。原則として侵害とみなされる |
| 登録商標と非類似 | どの商品・役務でも | 通常はその商標権の範囲外 |
| どの商標でも | 指定商品・指定役務と非類似 | 通常はその商標権の範囲外。ただし著名商標、不正競争防止法など別の検討が必要な場合がある |
この表は基本構造を示したものです。実際の侵害判断では、商標の使われ方、需要者層、販売経路、商品の性質、ウェブサイト上の表示方法なども問題になります。
6. 商標が「類似する」とはどういうことか
商標の類似性は、単に文字が何文字一致しているかだけで決まりません。一般に、次の要素を総合して判断します。
- 外観:見た目が似ているか
- 称呼:読み方や音が似ているか
- 観念:意味やイメージが似ているか
- 取引の実情:実際の販売方法、需要者、注意力など
したがって、「一文字変えたから安全」「ロゴの色を変えたから別物」とは限りません。反対に、共通する文字があっても、全体として出所の混同を生じないと判断される場合もあります。
商標の類否は事案ごとの判断が必要であり、検索結果に同じ文字が見つからなかっただけで安全と結論づけることはできません。
7. どのような行為が商標権侵害になるのか
第三者が、権利者の許諾を得ず、業務上、登録商標と同一・類似する商標を、指定商品・指定役務と同一・類似する商品・サービスの目印として使用すると、商標権侵害になる可能性があります。
商標の「使用」は、商品そのものに名称やロゴを付ける場合だけではありません。たとえば、次のような行為も問題になります。
- 商品、包装、タグに商標を付けて販売する
- 店舗の看板やサービス名として表示する
- ウェブサイト、ECモール、SNS広告に商品名やロゴを掲載する
- 商標を付した商品の輸入、販売、販売の申出を行う
- 取引書類、価格表、カタログなどに商標を表示する
インターネット上だけの表示でも、商品・サービスの出所を示す表示として使われていれば、商標法上の「使用」に該当し得ます。
また、他人の登録商標を知らなかったことだけで、当然に侵害責任を免れられるわけではありません。新しい商品名やサービス名を決める段階で、先行商標を調べておくのが安全です。
8. 同じ言葉を使っても、直ちに商標権侵害になるとは限らない
登録商標と同じ文字が文章中に出てきただけで、すべて商標権侵害になるわけではありません。
商品・サービスの分野が非類似である場合
登録商標と同じ名称でも、商品・サービスが非類似であれば、通常はその商標権の効力は及びません。
ただし、全国的に著名なブランドを無関係な分野に使い、出所の混同やブランド価値の毀損を生じさせる場合には、商標法の別の規定や不正競争防止法が問題になることがあります。
商品・サービスの目印として使っていない場合
新聞記事、ブログ、比較記事、説明文などで、事実を示すために他社の商品名を普通に記載するだけであれば、商品・サービスの出所を示す商標としての使用ではない場合があります。
たとえば、製品レビューで対象製品の正式名称を示す行為まで、当然に商標権侵害になるわけではありません。
もっとも、他社との関係を誤認させる表示、公式サイトであるかのような表示、集客のためにブランド名を自社のサービス名として前面に出す行為などは、別の評価になる可能性があります。
説明的・記述的に使用している場合
商品の普通名称、品質、原材料、用途、提供場所などを、普通に用いられる方法で表示している場合には、商標法第26条により商標権の効力が及ばないことがあります。
ただし、形式上は説明に見えても、実際には自社ブランドとして強調表示している場合には、商標としての使用と判断される可能性があります。
先に使っていた場合
「自分の方が先に使っていた」という事情だけで、常に使用を続けられるわけではありません。
商標法上の先使用権が認められるためには、他人の出願前から不正競争の目的なく使用していたことに加え、その商標が自分の業務に係る商品・サービスを示すものとして需要者の間に広く認識されていることなど、所定の要件を満たさなければなりません。
単に使用開始日が数日早かった、名刺を少数配布していた、ウェブサイトを公開していた、というだけで先使用権が成立するとは限りません。
9. 商標登録は「何をしても使える許可証」ではない
専用権があるからといって、登録商標をどのような態様でも必ず使用できるわけではありません。
たとえば、登録商標のロゴが、商標登録出願より前に発生した他人の著作権や意匠権などと抵触する場合には、商標法第29条により、その権利者の許諾なく使用できないことがあります。
特に、外部のデザイナーにロゴを制作してもらった場合は、商標出願だけでなく、著作権の帰属や利用許諾についても契約で確認しておいてください。
商標登録と著作権の関係については、商標登録と著作権による保護との関係で詳しくお伝えしています。
10. 商標権の存続期間は10年。更新すれば維持できる
商標権の存続期間は、設定登録の日から10年です。
特許権のように一定期間が経過すれば必ず終了する権利とは異なり、商標権は更新登録申請を行うことで、10年ずつ何度でも更新できます。長年使用するブランドであれば、更新を続けることにより長期間保護できます。
ただし、更新期限を管理せず権利を失ったり、長期間まったく使用していなかったりすると、ブランド保護に支障が生じます。
日本国内で継続して3年以上、商標権者・専用使用権者・通常使用権者のいずれも登録商標を使用していない指定商品・指定役務については、第三者から不使用取消審判を請求され、登録が取り消されることがあります。登録しただけで放置せず、実際の使用状況と証拠の管理まで気を配ってください。
11. 商標権を取得するまでの流れ
商標権は、一般に次の流れで取得します。
- 使用予定の商標と商品・サービスを整理する
- 同一・類似する先行商標を調査する
- 指定商品・指定役務を決めて特許庁へ商標登録出願する
- 特許庁の方式審査・実体審査を受ける
- 登録査定後、期限内に登録料を納付する
- 特許庁で設定登録され、商標権が発生する
日本の商標制度は、原則として先に使用した人ではなく、先に出願した人が優先される先願主義です。事業名や商品名を決めた後、長期間出願せずに使用だけを続けると、第三者に先に出願されるリスクがあります。
手続の全体像は商標登録の流れを、出願から登録までにかかる費用は商標登録の費用のページをご覧ください。
12. 登録商標を調べる方法
日本の出願・登録商標は、独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供する「J-PlatPat」で無料検索できます。
ただし、文字が完全に一致する商標だけを検索しても十分ではありません。読み方が似る商標、表記が異なる商標、意味が共通する商標、関連する商品・サービスについての商標まで確認して、はじめて調査といえます。
また、検索結果を見つけることと、その商標が法的な障害になるかを判断することは別の作業です。区分、類似群コード、商標の類否、権利の状態、指定商品・指定役務を総合して検討します。
J-PlatPatを使った検索の考え方は、J-PlatPatでの商標検索の記事でもお伝えしています。
13. 商標権を侵害された場合に請求できること
商標権を侵害された場合、商標権者や専用使用権者は、事案に応じて次のような民事上の請求を検討できます。
- 侵害行為の停止を求める差止請求
- 侵害のおそれがある行為の予防請求
- 侵害品や製造設備などの廃棄・除却請求
- 損害賠償請求
- 不当利得返還請求
- 業務上の信用を回復するための措置の請求
悪質な商標権侵害は刑事罰の対象にもなります。2026年8月現在、商標権または専用使用権の直接侵害については、個人に対して10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、またはその両方が規定されています。法人の業務に関する侵害では、行為者の処罰とは別に、法人に3億円以下の罰金が科される場合があります。類似範囲の使用など、商標法第37条により侵害とみなされる行為には別の罰則規定があります。
もっとも、警告や訴訟に進む前には、権利が有効に存続しているか、相手方の表示が商標として使用されているか、商品・役務が同一・類似か、権利の効力が制限される事情がないかを確認しなければなりません。
商標権侵害の基本は、商標権の侵害について理解しやすく解説もご参照ください。
14. 商標権を取得する実務上のメリット
商標権を取得する主なメリットは、次のとおりです。
ブランド名を安定して使いやすくなる
先行商標を調査したうえで必要な範囲を登録しておけば、事業の途中で名称変更を迫られるリスクを抑えられます。看板、パッケージ、ウェブサイト、広告、アプリなどを作り直す負担の回避につながります。
模倣や便乗に対応しやすくなる
他社が同一・類似の名称やロゴを使用した場合、登録内容を基礎に使用停止や損害賠償を求めることを検討できます。
ライセンスや事業承継に利用できる
商標権は、第三者に使用を許諾したり、譲渡したりできます。フランチャイズ、共同ブランド、グループ会社での使用、事業譲渡などでも重要な資産になります。
取引先や投資家に権利関係を説明しやすい
商標権者、登録商標、指定商品・指定役務、存続期間は商標原簿で確認できます。ブランドの権利帰属を客観的に示しやすくなります。
15. 事業者が商標権で失敗しないための注意点
商標権は、登録証を取得して終わる権利ではありません。少なくとも次の点は、事業を続ける限り管理し続けることになります。
- 商品名・サービス名を公開する前に先行商標を調査する
- 現在の事業だけでなく、近い将来の展開も踏まえて指定商品・指定役務を選ぶ
- 文字商標とロゴ商標のどちらを取得するか検討する
- 実際に使用している商標と登録商標が大きく変わっていないか確認する
- 商品、広告、ウェブサイト、請求書などの使用証拠を保存する
- 会社名・住所の変更や商標権の譲渡を原簿に正しく反映する
- 更新期限を管理する
- 第三者による類似商標の出願・使用を監視する
いちばんの分かれ目は、使い始めてから調査するのではなく、名称を決定する前後の早い段階で調査することです。商標を変更するコストは、事業が成長するほど大きくなります。
16. 商標権についてよくある質問
商標登録すれば、その言葉をすべての業種で独占できますか?
いいえ。商標権は、登録商標と指定商品・指定役務の組み合わせで範囲が決まります。無関係な商品・サービスにまで当然に効力が及ぶわけではありません。ただし、著名商標や混同を生じさせる使用では、別の規定が問題になることがあります。
会社名を登記すれば商標登録は不要ですか?
いいえ。会社の商号登記と商標登録は別の制度です。会社名を登記していても、その名称を商品名やサービス名として使用することが他人の商標権に抵触する場合があります。
商標登録出願をした日から商標権を行使できますか?
原則として、商標権が発生するのは設定登録の日です。出願中は、登録後の商標権に基づく差止請求を直ちに行えるわけではありません。出願公開後の警告などを前提とする金銭請求の制度はありますが、商標権そのものとは区別して考えてください。
先に使っていれば、他人に登録されても使い続けられますか?
必ずしも使い続けられるわけではありません。先使用権には、他人の出願前からの使用、周知性、不正競争目的がないことなどの要件があります。単に使用開始が早かっただけでは足りない場合があります。
他人の登録商標をブログやニュースで書いても侵害になりますか?
商品・サービスの出所を示す商標としてではなく、説明や報道のために通常の方法で記載するのであれば、直ちに侵害になるとは限りません。ただし、公式サイトと誤認させる表示や、自社サービスの名称として利用する場合は話が別です。
商標権は海外でも有効ですか?
日本で取得した商標権の効力は、原則として日本国内に限られます。海外で販売、輸出、ライセンス、EC展開を行う場合は、進出国での出願や国際登録を検討することになります。
登録商標には必ず「Rマーク」を付けないといけませんか?
日本では、登録商標に「®」を付けることは義務ではありません。一方、登録されていない商標に登録商標であるかのような表示を付けると、虚偽表示として問題になる可能性があります。「TM」は登録済みであることを証明する表示ではありません。
商標権があるかどうかは、どこで確認できますか?
J-PlatPatで出願・登録情報を検索できます。ただし、完全一致検索だけでは類似商標を見落とすため、使用開始や出願の判断には専門的な調査が必要になる場合があります。
17. まとめ:商標権は「商標と事業範囲の組み合わせ」を守る権利
商標権とは、特許庁に登録された商標について、指定商品・指定役務との関係で独占・排他的な効力を認める権利です。
重要な点をまとめると、次のとおりです。
- 商標権は使用開始だけでは自動的に発生せず、設定登録により発生する
- 名称やロゴだけでなく、指定商品・指定役務との組み合わせで範囲が決まる
- 同一範囲の専用権と、類似範囲の禁止権がある
- 同じ言葉を使っても、用途や使い方によっては侵害にならない場合がある
- 存続期間は設定登録から10年で、更新により長期に維持できる
- 登録後も、使用証拠、更新期限、権利者情報、第三者の使用を管理する必要がある
商標権の範囲は、商標の類否と商品・サービスの類否を組み合わせて判断するため、見た目以上に複雑です。商品名やサービス名を使い始める前、他社から警告を受けたとき、類似名称を発見したときは、早い段階で弁理士に相談してください。
ファーイースト国際特許事務所では、商標登録の可能性や先行商標との関係を無料で調査しています。ブランド名の保護をご検討の際は、無料商標調査からお気軽にご相談ください。
なお、本記事は商標制度の一般的な解説を目的とするものであり、個別案件についての法律意見ではありません。
参考:特許庁「商標制度の概要」、特許庁「新しいタイプの商標の保護制度」、e-Gov法令検索「商標法」(第25条・第26条・第29条・第37条ほか)、J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)
執筆・監修:所長弁理士 平野泰弘(ファーイースト国際特許事務所)
ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247
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ファーイースト国際特許事務所|弁理士 平野泰弘
