商標登録区分の第12類:車・自転車・船・部品など〔2025年最新版〕

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1. 商標登録区分の第12類:車・自転車・船・部品など〔2025年最新版〕

第12類の見出し

  • 乗物
  • 陸上、空中又は水上の移動用の装置

注釈:

第12類には、主として、陸上、空中又は水上の人又は商品を輸送するための乗物及び装置を含む。

2. 商標登録区分の第12類に含まれるもの

第12類には、特に、次の商品を含む

  • 陸上の乗物用の原動機
  • 陸上の乗物用の継手及び伝導装置の構成部品
  • エアクッション艇
  • 遠隔操作式乗物(おもちゃを除く。)
  • 乗物の部品、例えば、バンパー、風防ガラス、ステアリングホイール
  • 乗物用無限軌道、及びすべての乗物用タイヤ

3. 商標登録区分の第12類に含まれないもの

  • 鉄道用金属材料(第6類)
  • 原動機、継手及び伝導装置の構成部品(陸上の乗物用のものを除く。)(第7類)
  • すべての種類の原動機の部品、例えば、原動機用のスターター、消音器及びシリンダー
  • 建設用機械器具用、鉱山機械用、農業機械用、及びその他の過酷な使用に耐える機械用のゴムクローラ(第7類)
  • 幼児用三輪車(おもちゃ)及び子供用片足スクーター(おもちゃ)(第28類)
  • 輸送用でない特殊な乗物又は車輪付き装置、例えば、道路清掃用機械(自走式のもの)(第7類)、消防車(第9類)、ティーワゴン(第20類)
  • 乗物の特定の部品、例えば、乗物用蓄電池、乗物用走行距離記録計及び乗物用ラジオ受信機(第9類)、自動車用及び自転車用ライト(第11類)、自動車用カーペット(第27類)

4. 詳細解説

牽引車 荷役用索道(09A03)

これらの商品は、「牽引車」や「荷役用索道」等、車両を押す、引く、牽引する等により、車両を移動させる装置等が該当します。

また、これらの商品と類似群が同じ、車体のコンテナに商品を保管し配送する「配達用自走式ロボット」も、輸送のための商品であるため、本類に属します。

なお、「エスカレーター」や「エレベーター」は、人等の移動を目的としていますが、本類には属さず、第7類「荷役機械器具」に属します。

また、これらの商品と類似群が同じですが、第6類(金属製荷役用パレット 荷役用ターンテーブル 荷役用トラバーサー)、第7類(土木機械器具 荷役機械器具)及び第20類(荷役用パレット(金属製のものを除く。))に属する商品が存在します。

参照:商品のアルファベット順一覧表

  • 第12類「self-driving robots for delivery」(配達用自走式ロボット 09A03)

陸上の乗物用の動力機械器具(その部品を除く。)(09B01)

この商品は、部品を除いた陸上の乗物用の動力を発生させる機械器具が該当します。

なお、陸上の乗物用以外の動力を発生させる機械器具及び陸上の乗物用の動力機械の部品は第7類に属します。

この商品中の「陸上の乗物用のタービン」には、ガスを利用するガスタービン、空気を利用する空気タービン、蒸気を利用する蒸気タービン、水を用いる水力タービンがあり、流体を動翼にあてて、流体の運動エネルギーを回転運動に変換し、回転動力を得る原動機が該当します。

また、この商品と類似群が同じですが、第11類(ボイラー(動力機械部品・機関用のものを除く。))に属する商品も存在します。

陸上の乗物用の機械要素(09F01,09F02,09F03,09F04)

各産業分野で使用されている多くの種類の機械器具には、軸、軸受(ベアリング)、滑車、歯車、ばね、バルブのようにその構造、形態、寸法等は多少相違するものの、同じ名称の部品が使用されていますが、このような機械の部品を「機械要素」という表示でまとめたものです。

なお、機械器具にも使用されますが、建築・構築等の別の用途にも用いられるもの(例えば、「ボルト」「ナット」「リベット」等)は機械要素には含まれません。

1. 軸(陸上の乗物用の機械要素) 軸受(陸上の乗物用の機械要素) 軸継ぎ手(陸上の乗物用の機械要素)(09F01)

「軸」、「軸受」及び「軸継ぎ手」は、陸上の乗物用の商品は本類に、陸上の乗物用以外の商品は第7類に属します。

2. 動力伝導装置(陸上の乗物用の機械要素)(09F02)

「動力伝導装置」は、モーター、エンジン等の原動機の回転力を使用する産業機器に必要な回転数に変換して伝えるものが該当し、陸上の乗物用の商品は本類に、陸上の乗物用以外の商品は第7類に属します。

また、「動力伝導装置」と類似群が同じ「金属製滑車(機械要素に当たるものを除く。)」は第6類に属します。

3. 緩衝器(陸上の乗物用の機械要素) ばね(陸上の乗物用の機械要素)(09F03)

「緩衝器」及び「ばね」は、陸上の乗物用の商品は本類に、陸上の乗物用以外の商品は第7類に属します。

また、これらの商品と類似群が同じ「金属製ばね(機械要素に当たるものを除く。)」は第6類に属します。

4. 制動装置(陸上の乗物用の機械要素)(09F04)

「制動装置」は、いわゆる、ブレーキが該当し、陸上の乗物用の商品は本類に、陸上の乗物用以外の商品は第7類に属します。

落下傘(09G01)

この商品は、航空機から人や物資を投下するとき、空気抵抗によって降下速度を緩めるために用いる傘状の商品が該当します。

なお、この商品と類似群が同じ「救命用具」は第9類に属します。

乗物用盗難警報器(09G04)

この商品は、乗物の盗難を防止するため、乗物の盗難を察知した際に、特異な音響の連続や赤色光線の発光などによって盗難発生を急報する装置が該当します。

また、この商品と類似群が同じ「火災報知機 ガス漏れ警報器 盗難警報器」は第9類に属します。

車椅子(10D02)

この商品は、歩行の不自由な人などが移動するための、車つきの椅子が該当します。

また、この商品と類似群が同じ「歩行補助器 松葉づえ」は第10類に属します。

陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)(11A01)

電動機のうち、陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)は、本類に属します。

また、この商品と類似群が同じ「起動器 交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。) 交流発電機 直流発電機」は第7類に、「配電用又は制御用の機械器具 回転変流機 調相機」は第9類に属します。

船舶並びにその部品及び附属品(12A01,12A73)

この商品は、主として、人や物資の移動を目的とする機械器具のうち船舶に関する機械器具の大部分が該当します。

なお、「船舶用エンジン」「船舶用通信機械器具」や「救命用具」は、この商品には含まれず、「船舶用エンジン」は第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。)」に属し、「船舶用通信機械器具」は第9類「電気通信機械器具」に属し、「救命用具」は第9類に属します。

1. 船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。)(12A01)

この商品と類似群は同じですが、第6類(いかり)、第9類(消防艇)及び第22類(船舶用オーニング ターポリン 帆)に属する商品も存在します。

2. エアクッション艇(12A73)

エアクッション艇は、船体と水面の間に空気の層を作り、水面との抵抗を減少させて走行する船舶が該当します。

航空機並びにその部品及び附属品(12A02)

この商品は、主として、人や物資の移動を目的とする機械器具のうち大気中を飛行する機械器具の大部分が該当します。

なお、「航空機用エンジン」や「航空機用通信機械器具」は、この商品には含まれず、「航空機用エンジン」は第7類「動力機械器具」に属し、「航空機用通信機械器具」は第9類「電気通信機械器具」に属します。

また、空を飛ぶ目的に使用されるものであっても、機械器具に該当しない「ハンググライダー」は、この商品には含まれず、第28類「運動用具(登山用・サーフィン用・水上スキー用・スキューバダイビング用のものを除く。)」に属します。

鉄道車両並びにその部品及び附属品(12A04)

この商品は、主として、人や物資の移動を目的とする機械器具のうち線路の上を走る車両が該当します。

「スキーリフト」や「ロープウェイ(荷役用のものを除く。)」は、線路の上を走るものではありませんが、この商品に含まれます。

自動車並びにその部品及び附属品(12A05)

この商品は、主として、人や物資の移動を目的とする機械器具のうち、原動機・かじ取り装置を備えて道路を走行できる車両で、二輪自動車及び自転車以外の商品が該当します。

また、「自動車用シガーライター」は、この商品の下位概念である「自動車の部品及び附属品」に該当します。

「自動車用エンジン」や「自動車用時計」は、この商品には含まれず、「自動車用エンジン」は本類「陸上の乗物用の動力機械器具(その部品を除く。)」に属し、「自動車用時計」は第14類「時計」に属します。

なお、この商品と類似群は同じですが、第9類(消防車)及び第13類(戦車)に属する商品が存在します。

二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品(12A06)

この商品は、主として、人や物資の移動を目的とする機械器具のうち、「オートバイ」や「自転車」が該当します。

また、競技で使用する自転車も、この商品に含まれます。

人力車 そり 手押し車 荷車 馬車 リヤカー(12A71)

これらの商品は、「人力車」「そり」「リヤカー」等、人や荷物を運ぶために用いられる道具で、エンジン等を使用しない商品が該当します。

タイヤ又はチューブの修繕用ゴム貼り付け片(12A72)

この商品は、タイヤがパンクした際の修理用品で、空気漏れを防ぐためにタイヤチューブ等に貼るものが該当します。

乳母車(12A75)

この商品は、乳幼児を運搬するための手押し車が該当します。

5. 区分のポイント

1. 乗物の種類による区分

  • 陸上、空中、水上という移動の場所によって区分される
  • 例:船舶(水上)、航空機(空中)、自動車・鉄道車両(陸上)

2. 陸上の乗物用部品の特殊性

  • 陸上の乗物用の機械要素や動力機械器具は第12類に属する
  • 一方、陸上の乗物用以外の同様の部品は第7類に属する
  • 例:陸上の乗物用の制動装置は第12類、船舶用の制動装置は第7類

3. 乗物の目的による区分

  • 人や物資の輸送を目的とする乗物は第12類
  • 特殊な目的の乗物(消防車、戦車など)は別の類に属することがある
  • 例:消防車は第9類、戦車は第13類に属する

4. 乗物の動力源による区分

  • 動力を持つ乗物と持たない乗物で区分されることがある
  • 例:自動車(動力あり)と人力車(動力なし)は同じ第12類だが類似群が異なる

5. 乗物と部品・附属品の関係

  • 乗物とその部品・附属品は基本的に同じ類に属する
  • ただし特定の部品(エンジン、通信機器など)は別の類に属することがある
  • 例:自動車は第12類だが、自動車用時計は第14類

6. おもちゃとの区別

  • 実用的な乗物は第12類
  • おもちゃの乗物は第28類
  • 例:乳母車は第12類、子供用おもちゃの三輪車は第28類

7. 乗物関連装置の区分

  • 乗物の運行に直接関わる装置は第12類
  • 乗物の保守や修理に関する道具は別の類に属することがある
  • 例:タイヤ修繕用ゴム貼り付け片は第12類

8. 他類との境界

  • 第6類(金属製乗物関連部品)
  • 第7類(陸上乗物以外の機械要素、エンジン)
  • 第9類(乗物用電気・電子装置、消防車)
  • 第10類(医療関連の移動補助具)
  • 第13類(軍事用車両)
  • 第28類(おもちゃの乗物)

第12類の商標区分は人や物資を輸送するための乗物及び移動用装置を中心とし、特に陸上、空中、水上での移動手段を含みます。陸上の乗物用の機械要素や動力機械器具が特別に本類に分類される点が特徴的です。また、乗物の種類、目的、動力源によって細分化されており、乗物そのものとその部品・附属品の関係、および他類との境界に注意が必要です。