商標登録の期間はどのくらいかかりますか?【令和8年度最新版】

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1. はじめに

弁理士の平野泰弘です。

「商標登録にはどのくらいの期間がかかるのか」——当事務所への相談で最も多い質問の一つです。

2025年(令和7年)に特許庁が発行した商標登録公報120,453件のうち、出願日と照合できた118,055件の所要日数を実測しました。中央値は223日・約7.3ヶ月、平均は229日・約7.5ヶ月です。7〜8ヶ月帯に全体の53.5%が集中し、12ヶ月以内に96.5%が登録を完了しています。

以下、各段階の所要期間を実測データとあわせて示します。

2. 出願してから登録されるまでの期間

2025年の実測データ——7〜8ヶ月がピーク

商標登録は、特許庁に願書を提出してからおよそ7〜8ヶ月で登録されるケースが最も多くなっています。

2025年商標登録公報 出願から登録までの期間分布(118,055件)

図1 2025年商標登録公報にもとづく出願から登録までの期間分布(118,055件)

2025年に発行された登録公報120,453件のうち、出願日情報と結合できた118,055件(98.0%)の分析結果です。

項目
対象件数118,055件
平均229日(7.5ヶ月)
中央値223日(7.3ヶ月)
最短36日
最長1,392日(約3年10ヶ月)
最頻帯7〜8ヶ月(全体の53.5%)
12ヶ月以内96.5%

7〜8ヶ月の層に全体の半数以上が集中しています。早期審査を利用した場合は最短36日で登録に至った例もあります。一方、拒絶理由通知への対応が長引くと1年を超える場合もあり、最長1,392日を記録した案件も存在します。

出願前の下準備が期間を左右する

「とにかく早く出願したい」という気持ちは理解できます。しかし書類の不備や類似商標の見落としがあると、手続きのやり直しでかえって時間を浪費し、他者に先願権を奪われる事態にもなりかねません。

弁理士が在籍する特許事務所で事前調査を行えば、出願前に類似商標の有無を確認し、適切な区分の選定まで一貫して対応できます。

どの区分に出願するかの判断は経験を要します。たとえば飲食店の名称を出願する場合でも、飲料や食品の販売を予定しているなら別の区分もあわせて押さえておかなければなりません。この判断を誤ると追加出願が必要になり、二重の費用と時間がかかります。

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ファーイースト国際特許事務所では、弁理士・弁護士が無料で商標検索調査を実施しています。弁理士登録10年以上の専門家が直接担当し、第三者の先行登録の有無や類似商標の存在を報告書にまとめて提供します。

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審査着手状況(令和8年2月2日 特許庁公表)

特許庁では年間10万件超の商標登録出願を処理しています。出願から審査着手までの期間は区分によって5〜10ヶ月です。令和8年2月時点の審査着手状況は以下のとおりです。

審査室主担当区分令和8年2月に着手する
案件の出願日
出願から着手までの
期間(目安)
化学第1類〜第5類令和7年7月~9月5〜7ヶ月
食品第29類〜第33類令和7年6月~8月6〜8ヶ月
機械第6類〜第13類、第19類令和7年6月~8月6〜8ヶ月
雑貨繊維第14類〜第28類(第19類除く)、第34類令和7年6月~8月6〜8ヶ月
産業役務第35類〜第40類令和7年6月~8月6〜8ヶ月
一般役務第41類〜第45類令和7年5月~7月7〜9ヶ月
国際商標登録出願国際登録に基づく指定通報案件令和7年4月~6月(指定通報日)8〜10ヶ月

この情報は着手時期の目安であり、保証するものではありません。着手時期は出願状況や審査状況に応じて変動するため、特許庁は約2ヶ月ごとに更新しています。

特許庁は願書の受理後にまず形式面のチェックを行います。記載に不備があれば特許庁が補正を指示し、所定の期間内に対応しなければ出願を却下する場合があります。

審査待ちの期間——「順番待ち」の実態

審査官は年間10万件以上の出願を処理しています。出願後、審査官が内容の検討を始めるまでの5〜10ヶ月ほどは、順番待ちの状態です。

この間に特許庁に問い合わせても、未着手案件について具体的な回答は得られません。FAXでの問い合わせは令和3年6月30日に終了しており、現在は電話または電子出願システム経由のみです。

審査着手後、出願からおよそ6〜11ヶ月で結果が届きます。結果は登録査定(合格)か拒絶理由通知のいずれかです。

商標の種類と審査期間

文字商標とロゴ商標で審査期間に大きな差は出ません。音商標や色彩のみの商標は審査が慎重に進む傾向があり、1年を超える場合があります。

個人出願と法人出願の違い

個人だから審査が遅くなる、ということはありません。差が出るとすれば書類不備の頻度で、個人出願は調査や書類作成でミスが生じやすい傾向があります。ただしこれは手戻りによる遅延であり、審査自体の速度とは別の問題です。

他の出願人より結果が遅いと感じたとき

審査の進捗について特許庁への問い合わせは可能ですが、未着手案件についての詳細な回答は原則ありません。問い合わせても審査の順番が早まるわけではないため、焦らず待つ姿勢が求められます。

審査結果の通知

審査の結果は、登録査定か拒絶理由通知のいずれかで届きます。

拒絶理由通知を受けた場合、40日以内に意見書や補正書を提出し、再審査を求めます。指摘の内容は案件ごとに異なり、軽微な修正で済む場合もあれば、同一・類似の先行登録が障壁となり登録が困難な場合もあります。

拒絶理由通知への対応

拒絶理由通知の内容を精査し、反論の余地があれば意見書を提出します。その後、1ヶ月程度で結果が返ってくる場合もあれば、半年ほど待つ場合もあります。

明らかに厳しい理由が示されており、意見書を出しても登録の見通しが立たない場合は、早めに方針を転換して別の商標で出願し直すほうが、費用と時間の両面で合理的です。

登録査定後の手続き

登録査定の通知を受けたら、30日以内に登録料を納付し、設定登録の手続きを行います。

合格通知が届いただけではゴールではありません。期限内に手続きと支払いを済ませて初めて商標権が発生します。住所や権利者名の変更がある場合は、この段階で処理しておくと追加費用を抑えられます。

商標権の発生

登録手続き完了後、特許庁が設定登録を行い、商標権が発生します。電子形式の商標登録証は登録後およそ一週間で発行されます。

商標権を取得すると、無断使用者への警告・差止請求・損害賠償請求が可能になります。他社へのライセンスや権利の譲渡によって収益化することもできます。

海外での商標権

商標権は取得した国でのみ有効です。海外展開する場合は各国での手続きが別途必要ですが、マドリッドプロトコル(マドプロ)を利用すると複数国への一括出願が可能です。

マドプロで取得した権利は日本の基礎出願・基礎登録に依存しているため、日本の商標権が消滅すると海外権利にも影響が及ぶ場合があります。国内の権利基盤を固めることが先決です。

3. 早期審査制度を活用したときの期間

「なるべく早く権利を確定させたい」場合は、特許庁の早期審査制度が選択肢になります。通常7〜8ヶ月の登録期間が、要件を満たせば2ヶ月程度まで短縮されます。

利用条件として、出願商標をすでに使用しているか、使用の準備を進めていることが求められます。使用していない商品・サービスについては権利範囲から除外するよう求められる場合があるため、将来的に使う可能性がある区分を幅広く押さえたい場合には向きません。

早期審査でも登録可否の判断基準は通常審査と同一です。審査の「速度」が上がるだけで、合格率が上がるわけではありません。先願主義の原則も変わらず適用されます。

4. 商標登録の異議申立期間

商標権が発生した後も、登録公報の発行から2ヶ月間は第三者による異議申立てが認められています。「自分の著名商標と紛らわしい」「審査で見落としがあった」といった理由で申立てがあれば、特許庁が改めて登録の正当性を審理します。

審理には通常1年程度を要し、結果によっては登録が取り消される場合もあります。出願前の調査を十分に行い、正当な手続きを経て登録した案件であれば、過度に心配する状況にはなりにくいでしょう。

5. 商標権の存続期間の満了について

商標権の存続期間は登録日から10年です。10年ごとに更新手続きを行えば、半永久的に権利を維持できます。

特許権や意匠権はいずれも原則20年で満了し、更新できません。商標権だけが更新によって権利を存続させられる点は大きな特徴です。

更新忘れに注意

更新期限を過ぎると割増料金が発生し、さらに放置すると商標権が消滅します。特許庁からの事前通知はありません。自ら管理するか、代理人事務所に管理を依頼しておくのが確実です。

ファーイースト国際特許事務所では、当所で出願から登録まで担当した案件について、更新時期が近づいた際に連絡するサービスを実施しています。住所変更があった場合はお知らせいただければ、更新手続きの漏れを防げます。

6. まとめ

商標登録は出願から登録まで通常7〜8ヶ月、長引けば1年以上かかることもあります。2025年の実測データでは、12ヶ月以内に96.5%が登録を完了していました。

早期審査を利用すれば2ヶ月程度に短縮できますが、利用には条件があり、権利範囲が制限される場合もあります。

登録後は異議申立期間(2ヶ月)と、10年ごとの更新手続きの管理が求められます。出願段階から弁理士に依頼しておけば、期限管理も含めて一貫して対応できます。

ファーイースト国際特許事務所では、無料の商標検索調査から出願・登録・更新管理まで対応しています。

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平野泰弘所長弁理士

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