1.昔に比べて気温が上がってませんか?
お若い方はともかく、子どもの頃と比べて、今は夏の気温が高いと感じたことはありませんか?
そこで、気象庁のデータから7〜9月の日平均気温と最高気温を調べてみました。
1970年 日平均気温23.7度、最高気温35.5度
1971年 日平均気温24.5度 最高気温34.4度
1972年 日平均気温25.0度 最高気温35.2度
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2015年 日平均気温25.2度 最高気温37.7度
2016年 日平均気温25.6度 最高気温37.7度
2017年 日平均気温25.5度 最高気温37.1度
(気象庁 過去の気象データ検索より)
このように、たった40年程度でも夏の気温が上がっていることが見て取れます。
特に最高気温は、ここ3年間37度超えが続いており、今年もおそらく記録は更新されるでしょう。
2.熱中症について
みなさんご存知のように、こんな時に気を付けなければならない強敵が熱中症です。
熱中症とは、高温多湿な環境に身体がついていけずに起こる症状の総称です。
めまいや立ちくらみから始まり、重症になると歩けなくなったり、自分で水を飲むこともできなくなってしまいます。
そして、暑さだけが熱中症の原因ではなく、高い湿度が熱中症の危険度をUPさせてしまいます。
なるほど、家の中だからといって油断はできないのも頷けます。
しかし、正しい知識で適切な手を打てば、熱中症は十分防止できる相手なのです。
そこで、熱中症に関する正しい知識を入手し、熱中症の危険がある環境にいることを認識した上で、適切なアクションを取ることができることをコンセプトにし、熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指した「熱中症ゼロへ」というプロジェクトが進められています。
<参照>
熱中症ゼロへ サイト
https://www.netsuzero.jp/
なおこのプロジェクトのマーク、登録商標として保護されています。
特許庁の商標公報より引用
- 商標登録第5638669号
- 権利者:一般財団法人日本気象協会
- 出願日:2013年2月4日
- 登録日:2013年12月20日
- 指定商品・役務:
第 9類「熱中症計」等
第35類「商品の販売促進及び役務の提供促進のための企画及び運営」等
第42類「電気通信回線を通じたマガジン・ニュースレターなどによる気象情報の提供」等
3.猛暑対策グッズが登録されていますよ!
そうは言っても、暑さの中、外に出なければならないときもあります。
そんなときの強い味方になってくれる猛暑対策グッズがたくさん世に出回っていますよね。
(1)しろくまのきもち
水で濡らして首に巻くスカーフです。
水が蒸発するときに体の熱を奪う気化熱で首の血管を冷やすため、急激ではないけれどもきちんと体温を下げることができます。
汗と同じ仕組みですね。
<参照>
株式会社ビッグウイング
しろくまのきもち サイト
http://www.shirokumanokimochi.jp/ product/regular/
この商品名は商標として登録済です。
しろくまのきもち
- 商標登録第5240350号
- 権利者:株式会社ビッグウイング
- 出願日:2008年11月27日
- 登録日:2009年6月19日
- 指定商品:
第25類「バンダナ,スカーフ」
しろくまのきもち
- 商標登録第5463359号
- 権利者:株式会社ビッグウイング
- 出願日:2011年8月5日
- 登録日:2012年1月13日
- 指定商品:
第24類「タオル,手ぬぐい,その他の布製身の回り品」
第25類「えり巻き,靴下,ショール,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,保温用サポーター,保温用腰パッド,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子」
またキャラクターのしろくまも商標登録されています。
特許庁の商標公報より引用
- 商標登録第5444516号
- 権利者:株式会社ビッグウイング
- 出願日:2011年5月6日
- 登録日:2011年10月14日
- 指定商品:
第25類「バンダナ,スカーフ」
(2)ファン付き衣服
建設現場等、この時期の屋外での作業は特に過酷ですよね。
暑さの中でがんばっている作業員の方には本当に頭が下がります。
そんな作業員の皆様向けに、身体と作業服の間に風を通して多少涼を得ることができるような、ファン付きの作業服が販売されています。
ファン付きの衣服はいくつか特許になっていますが、ここでは最近特許になった新しい発明をご紹介しましょう。
特許庁の特許公報より引用
- 特許第6345836号
- 発明の名称:ファン付き衣服
- 権利者:ビッグボーン株式会社
- 出願日:2017年4月21日
- 登録日:2018年6月1日
この発明は、ファンで送られた空気を袖口から漏らさず首元から外に出すことが特徴です。
(3)経口補水液
気を付けていても熱中症になってしまうこともあります。
症状が軽いうちならば、涼しいところで休みつつ、汗で出てしまった水分と電解質の補給で回復できるでしょう。
このときに有効なのが「経口補水液」と呼ばれるものです。
経口補水液はいくつかのメーカーから販売されておりますが、コマーシャルなどでよく見かけ、一般によく知られているのは「OS-1」ではないでしょうか。
オーエスワン
- 商標登録第4462878号
- 権利者:株式会社大塚製薬工場
- 出願日:2000年3月30日
- 登録日:2001年3月30日
- 指定商品:
第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」
こちらはパッケージの商標です。
特許庁の特商標公報より引用
- 商標登録第5838441号
- 権利者:株式会社大塚製薬工場
- 出願日:2015年10月21日
- 登録日:2016年4月8日
- 指定商品:
第 5類「体内から失われた水分や塩分などを補給できるように成分を調整した食餌療法用飲料」等
第29類「食用油脂」等
第30類「茶」等
第32類「体内から失われた水分や塩分などを補給できるように成分を調整した清涼飲料」等
なお経口補水液には、通常のスポーツドリンクよりも塩分がたくさん含まれています。
そのため、お茶やお水のように毎日ガブガブ飲んでいると、塩分取りすぎになってしまいますので、ご注意下さい!
また体調不良を感じたら、ガマンせず病院にいくことをお勧めします。
4.まとめ
今年の暑さは、これまでの常識が通じないレベルです。
「今まで大丈夫だったから」と油断せず、正しい知識と有効なグッズを使って猛暑の夏を乗り切りましょう!
それではまた。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 杉本 明子
03-6667-0247