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商標の類似群コードとは?区分との違いとJ-PlatPatでの調べ方

類似群コードは、特許庁が商品・役務の類似関係を審査するために用いる検索コードです。商標の「区分」とは役割が違います。同じ第何類に属していても類似群コードが別なら、審査上は非類似と推定される商品・役務があります。反対に、区分をまたいで同じコードが付く場合もあります。

先行商標を調べるときは、商標の文字や読み方だけでなく、自社が指定する商品・役務に対応する類似群コードも確認します。ただし、コードだけで商標権侵害や登録可否の最終結論が出るわけではありません。

1. 類似群コードとは何か

特許庁の「類似商品・役務審査基準」は、互いに類似すると推定する商品又は役務をグループ化し、各グループにコードを付けています。例えば、化粧品には「04C01」、書籍や新聞には「26A01」というコードが使われます。

この基準は、商標法4条1項11号の審査で、先に出願・登録された商標の指定商品・指定役務と、後の出願の商品・役務が類似するかを判断する統一的な目安です。商標そのものについては、外観、称呼、観念や取引の実情を踏まえた別の類否判断があります。

2026年の出願には、国際分類第13-2026版に対応する基準が適用されます。分類と表示は改訂されるため、古い一覧をそのまま使わず、出願時点の版を確認します。

2. 区分と類似群コードの違い

区分は、商品・役務を第1類から第45類に分けた分類で、出願料や登録料を計算する単位でもあります。第1類から第34類は商品、第35類から第45類は役務が中心です。

類似群コードは、商品・役務の類似関係を検索・審査するための日本独自のコードです。区分番号とコードの先頭数字は対応しません。第18類の「かばん類、袋物」は21C01、「傘」は22B01というように、一つの区分内に複数のコードがあります。

  • 区分:商品・役務を大きく分類し、料金計算にも使う
  • 指定商品・指定役務:商標権の対象を具体的に定める
  • 類似群コード:商品・役務の類似関係を調査する手掛かり

「第18類を指定したから、第18類のすべてに権利が及ぶ」という理解は誤りです。願書に記載した指定商品・指定役務が権利範囲の出発点になります。

商品と役務の区別も、物を渡す取引か労務を提供する取引かという一言だけでは決められません。ダウンロード商品、オンラインサービス、修理、貸与、小売等役務など、実際の提供方法を確認して分類します。同じ名称の事業でも、複数の区分とコードが必要になることがあります。

3. 同じコードでも結論が決まるとは限らない

同じ類似群コードが付いた商品・役務は、原則として互いに類似すると推定されます。異なるコードなら、原則は非類似の推定です。ここで使われているのは「推定」であり、必ず同じ結論になるという意味ではありません。

生産部門、販売部門、原材料や品質、用途、需要者などの取引実情によって、推定が覆る場合があります。また、異なるコード間でも類似と推定する関係が基準の備考に示されることがあります。実務では「備考類似」と呼ばれる関係です。

コードは調査対象を絞る道具として有用ですが、一致件数の多さや少なさも登録可能性を直接示しません。見つかった各商標の法的状態、指定内容、出願日を一件ずつ読みます。

商標権侵害の場面でも、コードの一致だけで侵害が確定するわけではありません。登録商標と使用標章の類否、指定商品・役務との関係、商標としての使用、商標法26条の適用などを個別に検討します。

4. J-PlatPatでの調べ方

商品・役務の表示と類似群コードは、J-PlatPatの「商品・役務名検索」で確認できます。指定したい商品・役務に近い語を入力し、区分、類似群コード、データ種別を見比べます。検索結果には、類似商品・役務審査基準、国際分類表、審査で採用された表示など複数の出典が含まれます。

次の3点は旧画面の例ですが、「商品・役務名から候補を探し、区分とコードを確認する」という流れは現在も同じです。画面の配置や検索件数は更新されるため、画像内の件数を現在値とは扱わないでください。

商品・役務名検索の旧画面

「みかん」を入力した旧検索画面

区分と類似群コードの旧表示例

候補が見つからないときは、素材、用途、提供内容を表す別の語でも検索します。検索で表示された語を機械的に並べるのではなく、実際に使用しているか、使用予定がある商品・役務かを確認してください。

5. 出願前調査での使い方

先行商標調査では、採用予定の名称やロゴの検索条件に類似群コードを組み合わせます。称呼検索なら、商標の読み方と、自社の商品・役務に対応するコードを入力します。表記が違っても読み方が近い商標が見つかることがあります。

  • 現在提供している商品・役務を書き出す
  • 発売や提供の準備をしている範囲を分ける
  • 商品・役務名検索で区分と類似群コードを確認する
  • 商標の文字、読み方、図形とコードを組み合わせて検索する
  • 同じコードだけでなく、備考類似や取引実情も確認する

検索結果には情報反映の時間差があり、調査日以後の出願も存在します。調査記録には、検索日、検索式、対象コード、確認した出願・登録番号を残します。

日本の類似群コードを、そのまま外国出願の指定へ転用することもできません。ニース国際分類は共通の分類ですが、商品・役務の受け入れ可能な表示や類似範囲の運用は国・地域ごとに異なります。海外出願では、出願先の分類データベースと代理人の確認を別途行います。

6. よくある質問

Q1. 同じ類似群コードなら商品・役務は必ず類似しますか?

必ずではありません。審査上は類似と推定されますが、具体的な取引実情によって推定が覆る場合があります。

Q2. コードが違えば先行商標を無視できますか?

できません。異なるコード間でも類似と推定する備考類似があり、著名商標など別の拒絶理由が問題になる場合もあります。

Q3. 区分と類似群コードは外国でも共通ですか?

ニース国際分類の区分は国際的に用いられますが、日本の類似群コードは日本の審査実務で使うコードです。外国出願では各国・地域の指定方法と審査運用を確認します。

Q4. J-PlatPatに表示された商品名なら必ず受理されますか?

検索結果のデータ種別や適用版を確認する必要があります。出願時点の基準に合い、内容と範囲が明確で、出願人に使用又は使用予定がある表示を選びます。

Q5. 類似群コードだけで商標調査は完了しますか?

完了しません。商標の外観、称呼、観念、指定商品・指定役務、出願人、法的状態なども確認します。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

参考資料

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ファーイースト国際特許事務所|弁理士 平野泰弘

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