今日の朝7時過ぎに、テレビ朝日の『やじうまテレビ』に出演、ドクター中松の商標「日本維新の会」の問題点について解説しました。
さて週末のことですが、ドクター中松が商標「日本維新の会」を特許庁に商標登録出願している点について、特許庁における審査の結果がどの様になっているかのかテレビ朝日から電話で問い合わせがありました。
電話で概要を説明すると共に、取材にはできる限り協力する旨を伝えたところ、テレビ朝日本社で収録するので六本木ヒルズの本社まで来て欲しい、との要請をうけ、土曜日に『やじうまテレビ』の収録のためにテレビ朝日に行ってきました。
ドクター中松自身は、政治活動について維新の会を名乗るのは自分自身が先駆者であったことを主張しています。ドクター中松側からすると、みんながマネをしてくるので防衛上やむをえず出願するに至ったようです。
ドクター中松が商標「日本維新の会」について商標登録出願を行ったのは昨年の12月です。
ただしこれより以前に政治団体としての「日本維新の会」は設立されています。
つまり、商標「日本維新の会」に限ってみれば、外部からはあたかもドクター中松が既に存在する政治団体の名称を横取りしているように見えます。
政治団体は公的な活動を行うものですから、これを一人の私人が公的な活動を妨害する結果になるのは妥当ではない、として、特許庁の審査ではドクター中松の商標「日本維新の会」は拒絶査定になっています。
今回の問題は、化粧品等に使用される一般的な商標同士が特許庁の審査で競り合う場合とは少し位置づけが異なります。
例えば、化粧品等に使用される一般的な商標同士の競り合いについては、「私的な利益」と「私的な利益」との間の調整になるのに対し、
今回の政治団体に使用される商標同士の競り合いは、「公的な利益」と「私的な利益」との間の調整になるからです。
公的な観点から私的な利益がどの程度制限されるのか、この点が問題になります。
もちろん、この特許庁の判断に不服として既にドクター中松は、特許庁に対して拒絶査定不服審判を請求しています。
今後ドクター中松側が特許庁の判断に対して徹底抗戦するなら、特許庁における拒絶査定不服審判、知財高裁、最高裁といった具合に各上級審で争うことになります。