近年、特許庁での商標審査は迅速化されつつありますが、それでも通常は審査完了までに約半年ほどかかります。複数の商標出願を同日に提出し、同じ審査官が担当すれば、結果は同日中に出ることも多いです。
ただし、異なる日に提出したり、別の分野で異なる審査官が担当する場合は、結果が同時に返ってくるとは限りません。
商標登録の基準は出願日です。特許庁で出願番号が得られたその日付を基準に審査が行われます。そのため、審査にかかる時間が商標登録の可否に影響することはありません。
たとえ、後から出願したものの審査が先に進んだとしても、先に出願した商標の権利内容に抵触する場合、その後発のものは拒絶されます。このケースでは、先発の商標が登録されてから、後発のものは拒絶査定となります。
審査期間の短縮を希望する場合、早期審査の申請も可能です。
ただし、この場合も出願日を基準に判断されるため、後から出願したものが先に出願したものを追い越して審査に合格することはありません。
電車の特急料金のように、追加料金を払えば優先扱いされるわけではない点に注意しましょう。
電車の特急料金のように、追加料金を払えば優先扱いされるわけではない点に注意しましょう。
商標審査のスケジュールについては誤解しやすい点も多いため、注意が必要です。
ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247