商標とラグビーのつながりとは?

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(1)ラグビーワールドカップ2019と商標

(1−1)ラグビーワールドカップについて

ラグビーはイングランドで生まれたスポーツで、7人制、10人制など選手の人数の違いや、激しい接触プレーの有無などルールの異なるものがいくつかあります。

そのなかでも15人制はラグビーという競技の中心であり、世界一のチームを決定するワールドカップが男女ともに行われています。

2019年に日本で行われるワールドカップは男子の大会であり、アジアで初めての開催となります。

(1−2)商標登録されているトーナメントマーク

大会に先立ち、ラグビーワールドカップ2019のトーナメントマークが決定され、商標として出願・登録されています。

カラー版とモノクロ版の2つの商標があり、権利者はいずれもラグビーワールドカップリミテッドとなっています。

RUGBY WORLD CUP JAPAN 日本 2019(商標登録 第5861422号/第5911484号)

商標登録 第5861422号

出願日:2015年10月27日
登録日:2016年6月24日


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

商標登録 第5911484号

出願日:2016年5月2日
登録日:2017年1月6日


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

このマークには、「ユニティ(unity)」というテーマがあり、ラグビーをグローバルなスポーツにするため、選手やファンが一体となって大会をつくりあげる、という意思が込められています。

また、ラグビーユニオンの国際統括団体であるワールドラグビーには下記のようなマークがあります。
これに日本を象徴する富士山と朝日を組み合わせたトーナメントマークとすることで、ラグビーでの日本と世界の融合をも示しています。

ワールドラグビーのマークについても、ラグビーワールドカップリミテッドによって商標登録されています。

WORLD RUGBY(商標登録 第5879049号)

出願日:2014年11月14日
登録日:2016年9月2日


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

(1−3)日本代表チーム(15人制)について

15人制ラグビーの日本代表チームには、男女それぞれ愛称が付けられており、いずれも日本ラグビーフットボール協会によって商標登録されています。

男子代表チーム(15人制)の愛称と登録商標

  • 「BRAVE BLOSSOMS」(商標登録 第5823264号)

女子代表チーム(15人制)の愛称と登録商標

  • 「さくらフィフティーン」(商標登録 第5624486号)
  • 「桜 SAKURA FIFTEEN」(商標登録 第5629425号)

*「桜 SAKURA FIFTEEN」(商標登録 第5629425号)は、以下のようなロゴになります。


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

(2)気軽にできる「ストリートラグビー」

(2−1)ストリートラグビーとは?

ワールドカップ開催に向け、日本でのラグビー認知度や人気を高めるために、ストリートラグビーという新しいスポーツが考案されました。

これは街なかの限られた場所でプレーができるよう工夫されたもので、3対3で試合を行います。

ボールをもって走ったり、パスやトライをすることで、気軽にラグビーの楽しさを味わうことができます。

また、相手を止めるためにはタックルではなくタッチをするため、女性や子どもでも怪我の心配はありません。

(2−2) ストリートラグビーの商標とは?

ストリートラグビーに関する登録商標は、2つあります。

これは、競技の普及を目指すストリートラグビーアライアンスの関係者によって出願・登録されました。

STREETRUGBY(商標登録 第5830065号/第5830066号)

2つの商標の出願日、登録日は同じ日です。

出願日:2015年8月4日
登録日:2016年2月26日

*以下の「STREETRUGBY」(商標登録 第5830066号)は、公式ロゴとなります。


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

公式ロゴの使用について

ストリートラグビーアライアンスは、監修する練習会やイベントでは公式ロゴを使用することを明言しています。

このため類似したイベントなどでも、公式ロゴを用いていない場合は、ストリートラグビーアライアンスとの関係はないことがわかります。

これによって、ファンや参加者の混乱を防ぎ、ルールや安全性のレベルを一定に保つことが可能となります。

(3)東京オリンピックの舞台で 〜7人制ラグビー

(3−1)7人制ラグビーとは?

「セブンズ」とも呼ばれる7人制ラグビーは、2016年のリオオリンピックで初めて採用され、2020年の東京オリンピックでも正式種目となっています。

試合は15人制と同じ大きさのフィールドで行われ、約半分の人数でその広さをカバーします。

また、試合時間は15人制が80分(40分ハーフ)であるのに対し、14分(7分ハーフ)という短さのため、速いテンポでゲームが展開します。

ボールがよく動き、スピード感のあるプレーは見応えがあります。

また、7人制ラグビーはワールドカップも行われており、「ラグビーワールドカップ・セブンズ」 として4年ごとに開催されています。

(3−2)日本代表チーム(7人制)について

7人制ラグビーの日本代表チームにも、男女それぞれ愛称が付けられています。
リオオリンピックには、男女ともに出場を果たしました。

女子チームについては、日本ラグビーフットボール協会によって商標登録されています。

男子代表チーム(7人制)の愛称

  • 「セブンズジャパン」

リオオリンピックでは、ニュージーランドから金星を挙げるなど、世界の強豪を相手に4位と健闘しました。

女子代表チーム(7人制)の愛称と登録商標

  • 「さくらセブンズ」(商標登録 第5624485号)
  • 「桜 SAKURA SEVENS」(商標登録 第5629424号)

リオオリンピックでは、オリンピックの舞台で初勝利を挙げたものの、残念ながら12チーム中10位となりました。

*「桜 SAKURA SEVENS」(商標登録 第5629424号)は、以下のようなロゴになります。


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

(4)東京パラリンピックの舞台で 〜ウィルチェアーラグビー

ウィルチェアーラグビーは、四肢に障害のある人に向けたチームスポーツとして、1977年にカナダで考案されました。

欧米では広く普及しており、車椅子によるタックルも認められている激しいスポーツです。

試合はバスケットボールと同じ広さのコートで行われ、4人のメンバーが協力して、専用のボールをゴールまで運びます。

2000年に開催されたシドニーパラリンピックから正式に採用されました。
そしてリオパラリンピックでは、男子日本代表チームが銅メダルに輝いています。

東京パラリンピックでも正式種目となっており、その活躍が期待されます。

(5)まとめ

2019年のワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が近づくにつれ、ここで紹介したロゴやマークを目にする機会も増えるかもしれません。

もし、まだ知らない方がいたら、競技の特徴やマークの由来、代表チームの愛称など、ちょっとした知識を披露してみてはいかがでしょうか?

日本で開催される大きな国際大会。
無事、大会が成功し、選手たちが活躍できるよう応援したいですね。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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