索 引
秋の夜長に、新たな知識を身につけてみませんか。近年、さまざまな分野で資格や検定が誕生し、私たちの学びの機会は大きく広がっています。今回は、商標登録によって保護されている資格や検定について、その内容と意義をご紹介します。
1. ドローン検定で安全な操縦知識を身につける
身近になりつつあるドローンという存在
遠隔操作や自動制御システムによって無人飛行する航空機であるドローン。2010年代前半から急速に普及し、今では景勝地の空撮映像をテレビやインターネットで目にする機会も増えました。配達業務への活用実験も進んでおり、私たちの生活により身近な存在となりつつあります。
一方で、墜落事故などのトラブルも発生しており、飛行規制が強化されています。ドローンパイロットには、確かな知識の習得と高いモラルが求められる時代となりました。
無人航空従事者試験(ドローン検定)の役割
無人航空従事者試験(ドローン検定)は、2015年9月に第1回が実施されて以来、ドローンパイロットの知識レベルを客観的に評価する試験として定着しています。1級から4級まで設定された筆記試験では、機体の構造や用語といった基礎知識から、飛行特性、航空力学、関連法規まで幅広い内容が問われます。
この検定は、パイロット自身が知識を深める機会となるだけでなく、ドローンの安全な操縦を促進し、社会的な理解を広げる役割を担っています。なお、2025年12月5日からは、ドローンの民間資格に基づく飛行許可申請の簡略化が廃止される予定です。
ドローン検定協会が運営する本検定は「ドローン検定/DRONE KENTEI」として商標登録(第5843533号)されています。
詳細情報:https://drone-kentei.com/
2. 栄養検定で健康的な食生活の知識を学ぶ
2017年に誕生した新しい検定
栄養検定は、栄養学の基本を体系的に学び、健康的な食生活を実現するための知識を提供する検定です。食べものが体内で消化・吸収される仕組みから、食品の機能性、各栄養素の働き、ライフステージごとの適切な栄養摂取方法まで、幅広い内容を網羅しています。
学んだ知識は、自分自身はもちろん、家族の健康維持にも活用できます。日々の食事選びから健康管理まで、実生活に直結する実践的な内容となっています。
栄養検定協会が運営する本検定は「栄養検定」として商標登録(第5695409号)されており、その品質と信頼性が保証されています。
詳細情報:http://eiyokentei.or.jp
3. ペットフード/ペットマナー検定でペットとの暮らしを豊かに
ペットと人がよりよい関係を築くために
ペットと暮らす人や、職業としてペットに関わる人にとって必要な知識を体系的に学べるのが、ペットフード/ペットマナー検定です。ペットの健康管理に欠かせないペットフードの知識はもちろん、ペットをめぐる社会的なトラブルを未然に防ぐためのマナーまで、幅広い内容を扱っています。
人とペットが社会の中で共生していくために必要な知識を身につけることで、ペットとの時間をより豊かで幸せなものにできます。ペットフード協会が運営する本検定は「ペットフード/ペットマナー検定」として商標登録(第5539752号)されています。
詳細情報:https://petfood.or.jp/
4. その他の興味深い資格・検定
商標登録によって保護されている資格や検定は、専門的なものから教養を深めるものまで多岐にわたります。以下に、特に興味深いものをご紹介します。
文化・教養を深める検定
考古検定(商標登録 第5398652号)
公益社団法人日本文化財保護協会が運営する、考古学の知識を問う検定です。
http://www.n-bunkazaihogo.jp/koukokentei
こと検[ことわざ検定](商標登録 第5366167号)
株式会社データ・ファー・イースト社が運営する、ことわざの知識を楽しく学べる検定です。
http://kotowaza-kentei.jp
食文化に関する検定
家庭料理技能検定(商標登録 第4999405号)
学校法人香川栄養学園が運営する、家庭料理の技能を評価する検定です。
https://www.ryouken.jp/
パンシェルジュ検定(商標登録 第5284923号)
株式会社ホームメイドクッキングが運営する、パンに関する専門知識を問う検定です。
http://www.kentei-uketsuke.com/pancierge/index.html
環境・生物に関する検定
生物分類技能検定(商標登録 第4891195号)
一般財団法人自然環境研究センターが運営する、生物分類の専門知識を評価する検定です。
http://www.jwrc.or.jp/service/approval/index.htm
ECO検定/エコ検定(商標登録 第5094867号)
東京商工会議所が運営する、環境問題に関する幅広い知識を問う検定です。
https://kentei.tokyo-cci.or.jp/eco/
5. 商標登録が守る資格・検定の信頼性
資格や検定は、受験者の知識や技術を証明する重要な役割を担っています。そのため、第三者による不正使用を防ぎ、信頼性を維持することが欠かせません。商標登録による法的保護は、資格の価値を守るだけでなく、資格保有者への信頼や、サービス利用者の安心感にもつながります。
商標法に基づく適切な保護があってこそ、資格や検定は社会的な価値を維持できるのです。知識は思わぬところで結びつき、私たちの生活を支える基盤となっています。
情報があふれる現代社会において、新たな学びの機会は無限に広がっています。秋の夜長、虫の音を聞きながら、自分の興味のある分野について学びを深めてみてはいかがでしょうか。新たな知識との出会いが、あなたの世界を広げてくれることでしょう。
ファーイースト国際特許事務所所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247
記事を興味深く読ませていただきました。
現在、ある検定の独学受験情報ブログを立ち上げようと考えておりますが、当該検定の名称・サービスが商標登録されています。
例えば「夜景鑑賞士検定」のように区分内に「検定試験に関する電子出版物の提供」を含む検定の場合、『夜景鑑賞士検定の独学受験ブログ!』といった名称のブログを運営したり、記事内に名称を記載することは違法(商標侵害)になるのでしょうか?
ブログの内容としては、「検定試験の概要の紹介」「受験体験記」「おすすめ問題集の紹介」といった感じです。
ブログ自体の閲覧自体は無料ですが、『おすすめ問題集の紹介』の記事にて問題集への広告を貼り、広告収入を得ることを想定しています。
よろしければお答えいただけますと幸いです。
仮に登録商標を商標権の範囲で使用していると認定される場合には商標権の侵害になります。
実際に商標権の侵害にあたるかどうかは、商標権の内容と、実際にこちらが使っている商標の表示状態を確認しないと、結論が侵害する場合と侵害しない場合に分かれます。
どのように実際に商標を使用しているのかが重要になります。