海外在住者向けの商標登録の注意点

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海外で生活している方の場合、日本人であっても海外の方であっても、商標登録を行う際にはいくつか重要な点に注意が必要です。

まず基本となるのは、日本で住所や居所がない方は、商標登録手続きを行うためには日本国内の代理人(この場合は特許管理人や商標管理人)を通じて行う必要があるということです。

この点は、外国人だけが対象と誤解されがちですが、日本人も同様です。

法人の場合、本社が海外にあっても日本国内に営業所があれば、その営業所を通じて手続きを進めることができます。

しかし、連絡先となる住所や営業所が一切日本国内にない場合は、特許庁への商標登録申請の際には代理人を設定する必要があります。

さらに、この代理人には弁理士を選任することが法律上義務付けられています。なぜなら、弁理士法により弁理士以外が商標登録の手続きの代理を務めることは業務上許されていないからです。

また、代理人を設定する際には委任の範囲にも注意が必要です。

委任状に記載された事項を限定しすぎると、代理人が特許庁への手続きを行うことができなくなり、結果的に海外在住者本人も含めて誰も商標登録を進めることができなくなってしまいます。

さらに、日本国内の代理人を設定していない場合、特許庁は海外の申請者へ書類に関する連絡を試みますが、書類が海外の申請者に直接届くとは限りません。これにより、何の通知も受け取ることなく手続きが却下される可能性もあるのです。

そのため、たとえ短期間の出張で海外に行く場合でも、トラブルを避けるためには日本国内に代理人を設定しておくことをお勧めします。

前もって準備をすることで、海外在住者でもスムーズに商標登録を進めることができます。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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