カレーの街・神田における商標とのかかわり

無料商標調査 商標登録革命

(1)神田神保町の名店「欧風カレー ボンディ」

(1−1)フランス仕込みの絶品カレーソース

多くの古書店がひしめく神田神保町は、コーヒーとカレーの街としても知られています。
ここを訪れるカレーファンの間で根強い人気を誇っているのが、「欧風カレー ボンディ」です。

フランス滞在中、ソースの奥深さに感銘を受けた創業者が、ベースとなるブラウンソースにカレーの素材を加えてつくり上げたのが、この店独自のカレーソースです。

何種類もの野菜とフルーツ、乳製品から引き出された旨味とこく。
そして、まろやかな甘さのなかに感じられる辛さが特徴です。

1973年に創業してから、40年あまり。

神田神保町の本店のほか、東京都内を中心に支店をふやしてきました。
各店舗には、カレーの街を代表する老舗の味を求めて、多くの人が足を運んでいます。

(1−2)ボンディの商標登録

ボンディは2つの商標を登録しています。

ボンディ/Bondy(商標登録 第2661602号)


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

  • 権利者:村田商事株式会社
  • 出願日:1985年8月10日
  • 登録日:1994年5月31日

区分は以下の通りです。

  • 第29類「持ち帰り用のカレーソース」
  • 第30類「持ち帰り用のカレーライス」

Bondy/欧風カレ- ボンディ(商標登録 第3081385号)


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

  • 権利者:村田商事株式会社
  • 出願日:1992年4月1日
  • 登録日:1995年10月31日

区分は以下の通りです。

  • 第42類「カレ-料理の提供、コ-ヒ-の提供、アルコ-ル飲料の提供、サラダの提供、オ-ドブルの提供」など

(2)7坪の店舗からの躍進「100時間カレーB&R」

(2−1)黒毛和牛と香味野菜の旨味がつまったカレー

2013年にたった7坪の店舗から始まったという「100時間カレーB&R」は、わずか4年で東京、千葉、埼玉、神奈川に店舗をふやしてきました。

その名前が示す通り、100時間以上煮込んでつくられる欧風カレーは、旨味が凝縮された本格派。大量の香味野菜や果物のほか、厳選された黒毛和牛がトロトロになるまで煮込まれ、深い味わいをつくり出しています。

薬膳効果の高いスパイスとたっぷりの野菜が溶け込んだ身体にも優しいカレーを求めて、昼食時には行列ができるほどです。

(2−2)100時間カレーB&Rの商標登録

「100時間カレーB&R」は、以下のように商標登録されています。

100時間カレーB&R(商標登録 第5760441号)

  • 権利者:株式会社アークス
  • 出願日:2014年12月15日
  • 登録日:2015年4月24日

区分は以下の通りです。

  • 第29類「カレーのもと、即席カレー、即席カレーのもと、調理済みのカレー」
  • 第43類「飲食物の提供」

(3)日本最大級のカレーイベント「神田カレーグランプリ」

(3−1)来場者の投票で神田カレーNO.1を決定

「神田カレーグランプリ」は、2011年に第1回目が行われて以来、毎年開催されています。

現在、神田でカレーを提供する店舗は、400店以上あるといわれています。
そのNO.1を決定するお祭りとあって、毎年多くの人々が足を運び、いまでは「日本最大級のカレーイベント」とも称されています。

今年は第7回となる「神田カレーグランプリ2017・グランプリ決定戦」が、11月に開催される予定です。

9月にはファン投票による予選を勝ち抜き、グランプリ決定戦に出場する20店舗が選ばれました。会場では、これらの店のカレーを手頃な価格で食べ比べることができます。

そして、実際に食べた来場者の投票によって、グランプリが決定するのです。
今年はどのようなカレーが支持を得るのか、注目したいですね。

(1)で紹介した「欧風カレー ボンディ」は、第1回目の開催となった2011年に優勝したんだよ。

そして(2)の「100時間カレーB&R」は、2014年と2016年の両方で優勝して、初めてのV2を達成したの。

(3−2)2日間にわたって開催予定

「神田カレーグランプリ2017・グランプリ決定戦」は、11月の最初の週末に行われる予定です。

日時:2017年11月4日(土)11:00〜19:00/11月5日(土)11:00〜17:00
会場:小川広場(千代田区神田小川町3-6)

詳細は以下のホームページで確認できます。

チェックしてみましょう

 「神田カレーグランプリ2017」http://kanda-curry.com/

(3−3)イベント名の商標登録を

「神田カレーグランプリ」は、2017年1月に商標登録の出願を行い、現在、審査中となっています。

神田カレーグランプリ/KANDA CURRY GRAND PRIX


特許庁の商標公報・商標公開公報より引用

  • 権利者:一般社団法人フードブリッジ
  • 出願日:2017年1月9日

区分は以下の通りです。

  • 第8類「手動式野菜皮むき器、野菜用スライサー、スプーン、フォーク、出刃ぼうちょう」など
  • 第29類「レトルトカレー、冷凍カレー、カレールー、カレー味のシチューまたはスープのもと、カレー料理用の加工野菜および加工果実」など
  • 第41類「神田地域またはカレーに関するセミナーの企画・運営または開催、神田地域またはカレーに関する電子出版物の提供、神田地域またはカレーに関する図書および記録の供覧、神田地域またはカレーに関する書籍の制作、神田地域またはカレーに関する放送番組の制作」など
  • 第43類「カレーを主とする飲食物の提供、欧風料理を主とする飲食物の提供、インド料理を主とする飲食物の提供、スープを主とする飲食物の提供、茶・コーヒー・ココア・清涼飲料または果実飲料を主とする飲食物の提供」など

店名や商品名はもちろん、こういったイベント名も商標登録によって保護することが大切だよ。

(4)まとめ

老若男女を問わず親しまれるカレーは、日本人の国民食といっても過言ではないかもしれません。けれど幅広く人気があるからこそ、第三者の侵害を防ぐ必要性も高まります。

食卓に並ぶカレーも、名店の一品も、安心して味わいたいですよね。
そして、そのおいしさを陰から支えるためには、数々のスパイスや隠し味とともに、商標による保護も欠かせないものになっているのです。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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