商標を登録する際、使用する商品やサービスの業務分野の指定が求められます。商標法に基づき、業務分野は45のカテゴリーに細分化されています。
各カテゴリーにおいて商標権が確立されるため、その区分数が費用の決定要因となります。多くの区分を指定すれば権利の範囲は広がる一方、費用は増加します。逆に、区分数を少なくすれば、コストは抑えられるものの、権利の範囲は限定されます。
例として、酒屋を営んでいて、その商標をお酒に使用したいと思った場合、お酒の商標権の確保が最優先となります。その後、同じ商標のTシャツを販売したいと考えるなら、その商標権も検討する必要が出てきます。しかし、お酒に関する権利が取得できなければ、Tシャツだけの権利は意味を持たない場合も考えられます。
したがって、最初から全てを独占しようとせず、まずは主要な部分の権利を確実に取得することが賢明です。その後、ビジネスの成長に応じて、他のカテゴリーの権利を順次取得するという戦略も選択肢として考えられます。
ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
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