お菓子に関する商標はどの区分で登録したらいいですか?

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1、お菓子の区分は第30類

菓子が含まれる区分は、第30類になります。類似群コードは(30A01)です。

お菓子の区分

第30類に含まれる商品は以下になります。

商品 類似群コード
アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤 01A01
食品香料(精油のものを除く。) 04D01
29A01
コーヒー,ココア 29B01
29D01
菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ 30A01
調味料 31A01、02、03、04、05
香辛料 31B01
アイスクリームのもと,シャーベットのもと 31D01
コーヒー豆 32D04
穀物の加工品 32F03
チョコレートスプレッド 32F04
ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,弁当,ラビオリ 32F06
イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー 32F08
即席菓子のもと 32F09
パスタソース 32F10
食用酒かす 32F14
米,脱穀済みの大麦,脱穀済みの大麦 33A01
食用グルテン 33A02
食用粉類 33A03

お菓子の商品名やパッケージにつけるロゴマーク、お菓子のキャラクターなどは第30類で登録すると良いでしょう。

例えば、

ハイチュウの登録商標
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第1327395号
  • 権利者:森永製菓株式会社
  • 出願日:1975年2月1日
  • 登録日:1978年3月10日
  • 指定商品及び役務:
  • 第30類「菓子及びパン」

ハイチュウのロゴマーク
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第4814416号
  • 権利者:森永製菓株式会社
  • 出願日:2004年1月28日
  • 登録日:2004年10月29日
  • 指定商品及び役務:
    第30類「菓子及びパン」等

キョロちゃんの登録商標
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第5693064号
  • 権利者:森永製菓株式会社
  • 出願日:2014年4月2日
  • 登録日:2014年8月8日
  • 指定商品及び役務:
    第 9類「スマートフォン用又は携帯電話機用ケース,携帯電話機用ストラップ,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」等
    第14類「キーホルダー,宝石箱,記念カップ,記念たて」等
    第16類「封ろう,紙製包装用容器,紙類,文房具類」等
    第18類「皮革製包装用容器,かばん類,袋物,傘」等
    第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,うちわ,扇子,家具」等
    第21類「貯金箱,お守り,おみくじ」等
    第25類「被服,仮装用衣服,ガーター,靴下止め」等
    第28類「おもちゃ,人形,トレーディングカードゲーム,囲碁用具」等
    第29類「乳製品,食用油脂,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実」等
    第30類「菓子及びパン」等
    第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」等

このキャラクター「キョロちゃん」は第30類「菓子及びパン」以外の区分でも登録されています。

キョロちゃんは、キーホルダーにして販売されたり、文房具(鉛筆やノート等)に付されることがあるため、第14類や第16類でも登録されているのでしょう。

上の例のように、菓子は第30類になりますが、

たとえば、「パックや缶にゼリーが入っているもの」は、第32類「ゼリー状の清涼飲料・果実飲料」(29C01)になります。

このように、商品によっては第30類に含まれないものもありますので、不明な場合はご相談ください。

2、お菓子の形状は登録できますか?

お菓子には平らな形状や膨れた形状、動物などを模した形状など様々な形があると思います。

では、その形状は商標登録できるのでしょうか。

立体商標として登録できます。

実際に登録されているお菓子の形状の商標をみていきましょう。

株式会社明治のチョコレート菓子「きのこの山の形状」が登録されています。

きのこの山の形状による立体商標
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第6031305号
  • 権利者:株式会社明治
  • 出願日:2017年6月20日
  • 登録日:2018年3月30日
  • 指定商品及び役務:
    第30類「チョコレート菓子」

商品の形状の登録は難しく、きのこの山の形状の出願も一度は拒絶されてしまいました。

しかし、生産数、販売数、広告宣伝量などをとりまとめた意見書や認知度の調査結果を出したことにより登録にいたりました。

登録されたことにより、商品の形状だけで、識別力があると認められたことになります。

〈参照〉ITmediaビジネス
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1805/10/news074.html

「きのこの山の形状」が登録されているということは・・・「たけのこの里の形状」のことが気になった方がいらっしゃるのではないでしょうか。

「たけのこの里の形状」は出願中になっています。

たけのこの里の形状は審査中
特許庁の商標公報より引用

  • 商願2018-71264
  • 権利者:株式会社明治
  • 出願日:2018年5月29日
  • 指定商品及び役務:
    第30類「チョコレート菓子」

3、お菓子のパッケージは登録できますか?

お菓子のパッケージは様々な要素で構成されています。

お菓子の商品名、ロゴマーク、商品説明、商品の写真、キャラクター・・・などなど

では、そのパッケージそのままは商標登録できるのでしょうか。

できます。

実際に登録されているお菓子のパッケージの商標をみていきましょう。

キシリトールガムのパッケージ商標

ガムについてのパッケージ商標
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第5631567号
  • 権利者:株式会社ロッテ
  • 出願日:2013年7月8日
  • 登録日:2013年11月22日
  • 指定商品及び役務:
  • 第30類「キシリトールを使用したチューインガム」

お菓子または栄養補助食品として登録した例
特許庁の商標公報より引用

  • 商標登録第5877546号
  • 権利者:森永製菓株式会社
  • 出願日:2016年3月7日
  • 登録日:2016年8月26日
  • 指定商品及び役務:
    第 5類「プロテインを配合した栄養補助食品」等
    第30類「プロテインを含有してなる菓子」等

4、まとめ

お菓子に関する商標は、第30類で登録すると良いでしょう。

しかし、お菓子のパッケージなどに付されるキャラクターであれば、その後お菓子以外の商品にも使用されることがあるかもしれませんね。

今後、そのような商品展開があるようでしたら、他の区分でも登録しておいた方が良いでしょう。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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