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お菓子の商標登録は何類?【2026年最新版】

お菓子の商標登録は、第30類だけを選べば終わりとは限りません。肉、魚、果物、野菜、豆類、ナッツなどを主原料とする菓子は第29類、それ以外の一般的な菓子は第30類が中心です。飲料、サプリメント、販売サービス、キャラクター商品まで扱うなら、別の区分も検討します。

区分は商標の見た目ではなく、その商標を使う商品・サービスから決まります。以下は、2026年1月1日から適用された特許庁の「類似商品・役務審査基準〔国際分類第13-2026版対応〕」に沿った案内です。

お菓子の区分は商品から決める

商品名、ロゴ、キャラクターのどれを出願しても、指定商品には実際に販売する品目を記載します。同じブランドをクッキー、ナッツ菓子、飲料に付ける場合、それぞれの商品区分を照合します。

第29類と第30類は同じ類似群になることがある

第29類の菓子と第30類の菓子には、いずれも類似群コード30A01が付く表示があります。区分が違えば無関係という意味ではありません。先行商標の調査では、区分番号だけでなく類似群コードや商品の取引実態も見ます。

第29類に属する菓子の区分資料

第30類に属する菓子の区分資料

第29類と第30類の境界

第29類:主原料の性質を保つ菓子

第29類には、動物性食品や野菜その他の食用園芸作物を主原料とする菓子が入ります。果物、野菜、豆類、ナッツなどを煎る、煮る、焼く、揚げる、味付けするといった加工をしても、主原料の根本的な性質を保つ商品が典型です。甘納豆、焼きりんご、豆類を主原料とするスナック菓子などが例になります。

第30類:一般的な菓子、パン、サンドイッチなど

第30類には、第29類側の主原料型を除く菓子が入ります。チョコレート、クッキー、キャンデー、ケーキ、アイスクリーム、和菓子などが代表例です。パン、サンドイッチ、ピザ、ホットドッグ、ミートパイも第30類の表示に含まれます。

商品名だけで即断しない

「ゼリー」「バー」「チップス」のような呼び方だけでは区分を確定できません。原材料、加工の程度、固形食品か飲料か、栄養補助食品として売るかなどで候補が変わります。商品仕様書、原材料表示、販売ページをそろえ、特許庁が認める商品表示へ落とし込みます。

代表的な商品表示を比べる

区分商品の例確認する点
第29類いり豆、甘納豆、焼きりんご、野菜を主原料とする菓子、豆類を主原料とするスナック菓子肉、魚、果物、野菜、豆類、ナッツなどが主原料で、その根本的な性質を保つ加工か
第30類チョコレート、クッキー、キャンデー、せんべい、だんご、ようかん、アイスクリーム第29類の主原料型菓子を除く菓子か
第30類パン、サンドイッチ、ピザ、ホットドッグ、ミートパイ日常語で「お菓子」と呼ばなくても、第30類の同じ類似群に掲載される商品がある
第5類候補薬剤、医療用の栄養補助食品、サプリメント通常の菓子として売るのか、医療用・栄養補助の用途や表示を持つか
第32類候補清涼飲料、果実飲料、飲料用野菜ジュース固形・半固形の菓子か、飲料として流通する商品か

この表は出願時の候補を絞る入口です。たとえば、果物を使った商品でも、果物の性質を保つ加工品、糖や小麦粉を中心に作る菓子、飲料では扱いが分かれます。最終的には個別商品の仕様と、出願時に適用される分類・審査基準を照合します。

セット商品にも注意します。菓子と飲料、菓子と玩具を一つの箱で売る場合、箱全体の呼び方だけで一商品と決めず、中に含まれる商品ごとの使用を確認します。定期便やギフト販売では、商品への使用と販売サービスの表示が同時に現れることもあります。

名称・ロゴ・キャラクターの指定範囲

名称とロゴは別々に出願する選択がある

文字だけの商品名と、装飾されたロゴは同一の商標ではありません。名称を長く使い、ロゴは改版する予定なら、文字商標とロゴ商標を分ける案を比較します。費用だけでなく、使用形態と更新後も残したい権利範囲から決めます。

ハイチュウの文字商標例

特許庁の商標公報より引用

「ハイチュウ」の文字商標には商標登録第1327395号があり、第30類の菓子及びパンを指定した登録例です。

ハイチュウのロゴ商標例

特許庁の商標公報より引用

ロゴの登録例として商標登録第4814416号があります。文字と図形の組合せは、願書に記載した構成全体が権利の基準になります。

キャラクター商品は展開先も確認する

キョロちゃんの商標登録例

特許庁の商標公報より引用

キャラクターを菓子だけでなく、文房具、衣類、玩具、かばんなどに付ける計画なら、その商品も候補に入れます。商標登録第5693064号の「キョロちゃん」は、第30類の菓子及びパンのほか、第9類、第16類、第25類、第28類など複数区分を指定した例です。将来あり得る商品を無制限に並べるのではなく、使用意思のある事業計画と結び付けます。

形状とパッケージを守る方法

お菓子の形だけでは登録しにくい

商品の立体的形状も商標の対象になり得ます。ただし、需要者が単なる商品の形と受け取る形状は、通常、出所を示す識別力がないと判断されます。形状だけで販売元を認識できるほど使用を重ねた場合は、使用による識別力を立証する道があります。

きのこの山の立体商標

特許庁の商標公報より引用

「きのこの山」の形状は商標登録第6031305号として、第30類「チョコレート菓子」に登録された例です。

たけのこの里の立体商標

特許庁の商標公報より引用

「たけのこの里」の形状にも商標登録第6419263号があります。形状の使用期間、販売量、販売地域、広告実績、報道、需要者調査など、形状そのものが出所表示として認識されていることを示す資料が審査の焦点になります。

パッケージは構成要素と改版予定を見る

キシリトールガムのパッケージ商標

ガムのボトル形状を含む商標

特許庁の商標公報より引用

キシリトールを使用したチューインガムについて、ボトルの形状や表示を含む商標登録第5631567号があります。色、図形、文字、容器形状のどこを継続使用するのかを定め、頻繁に変える部分まで一体で出願するかを検討します。

inバープロテインのパッケージ商標

特許庁の商標公報より引用

商標登録第5877546号は、プロテインを配合した栄養補助食品と、プロテインを含有する菓子を指定した登録例です。同じ外観の商品でも、食品としての設計や販売表示により指定商品の候補が分かれます。

出願前に確認する項目

  • 商品ごとの原材料、加工方法、用途、販売表示を確認する
  • 名称、ロゴ、形状、パッケージのどれを継続使用するか決める
  • 第29類と第30類をまたぐ商品、飲料、栄養補助食品を洗い出す
  • キャラクターの文房具、衣類、玩具などへの展開計画を確認する
  • 区分番号に加え、類似群コードを使って先行商標を調べる
  • 販売開始前に、出願範囲と実際の表示を照合する

販売予定の商品を一覧にする

出願する名称を一番上に書き、その下へ発売中の商品、発売準備中の商品、キャラクター展開を並べます。各商品に、主原料、加工方法、売場、パッケージ上の表示、発売予定日を付けます。この一覧があれば、クッキーだけのブランドと、ナッツ菓子や飲料にも広げるブランドを区別できます。

J-PlatPatでは商標と商品範囲を組み合わせる

先行商標を調べるときは、完全に同じ文字だけで終えません。読み方、外観、意味が近い商標を探し、指定商品と類似群コードを重ねます。第29類と第30類に分かれていても30A01で関係する商品があるため、片方の区分だけを検索すると先行登録を見落とすおそれがあります。

商品名と店舗サービスを分ける

自社のお菓子に付けるブランドは商品商標です。小売店やオンラインショップの名称を、品ぞろえや販売サービスの表示として守る場面では第35類の小売等役務が候補になります。製造した菓子そのものの第29類・第30類と、店の販売サービスは役割が違います。両方で同じ名称を使う事業なら、使用実態を二つに分けて検討します。

権利化する表示を固定する

商品名の文字、ロゴ、キャラクター、容器形状を一件に詰め込むと、デザイン変更後に登録どおりの使用を続けにくくなる場合があります。長く変えない名称、季節ごとに変える包装、派生商品にも使うキャラクターを分け、どの単位で出願するかを決めます。発売前の版と量産版が違うときは、量産版を基準に再確認します。

商品区分の考え方は商標の区分を選ぶ方法、立体形状の選択は平面商標と立体商標の違いも参照してください。

よくある質問

Q1.クッキーやチョコレートは何類ですか?

一般には第30類です。ただし、同じブランドで別の主原料型菓子や飲料も売るなら、それらの商品を別に確認します。

Q2.ナッツ菓子は第30類ですか?

ナッツを主原料とし、その性質を保つ加工品は第29類が候補です。チョコレートなど他の材料との組合せや商品設計により判断が変わるため、原材料と加工方法を確認します。

Q3.第29類と第30類の両方へ出願できますか?

両区分の商品に商標を使う意思があれば、複数区分を指定できます。使う予定のない商品を念のため並べるのではなく、販売計画と指定商品を対応させます。

Q4.お菓子の形は意匠登録と商標登録のどちらですか?

意匠権と立体商標は目的、要件、存続期間が違います。新しい形のデザインを保護したいのか、長期使用で出所表示になった形を守りたいのかを分けて検討します。

Q5.区分が違えば同じ名前を登録できますか?

区分が違うだけで登録できるとは限りません。商品・サービスの類似、商標の類似、著名商標との混同などを審査します。菓子の第29類と第30類には同じ類似群コードが付く表示もあります。

お菓子の出願では、商品の中身、表示、販売先、将来の商品展開を一枚の表にすると、区分の漏れと過剰指定を見つけやすくなります。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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