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缶バッチの商標登録はどこの区分に入る?


「缶バッチを指定商品にして商標登録したい」という相談では、表記と区分を分けて確認します。特許庁が公表する2026年版の国際分類では、商品名は「缶バッジ」、区分は第26類、類似群コードは21A02です。

日常会話では「缶バッチ」と呼ばれることもありますが、願書には公的な分類資料で採用された表示を使うと、商品内容が伝わりやすくなります。

1. 「缶バッジ」は第26類

特許庁の「商品(第1類-第34類)全類通し五十音順一覧表」には、英語表記「pinback buttons」の日本語訳として「缶バッジ」が掲載されています。2026年版では第26類、類似群コード21A02、基礎番号260156です。

第26類には、衣服用バッジ、ボタン、被服用アクセサリーなどが含まれます。一般的なピン留め式の缶バッジを商品として指定する場面では、この表示が出発点になります。

ただし、名称に「バッジ」が付く商品がすべて第26類になるわけではありません。材質、構造、用途によって扱いが変わることがあるため、実際に販売する商品の内容と照合します。

2. 検索結果のゼロ件を結論にしない

次の画像は、「缶バッチ」という表記で検索した際の画面です。

缶バッチの商品検索結果

検索結果は、検索日、データベース、検索項目、完全一致か部分一致かなどの条件で変わります。ゼロ件と表示されても、「同じ又は似た商標が存在しない」「その商品名は指定できない」という意味にはなりません。

表記を「缶バッジ」に変えると、分類資料に掲載された商品表示へ到達できます。

缶バッジの商品検索結果

画像は検索時点の記録として扱い、出願時には最新の分類資料とJ-PlatPatを改めて確認します。

3. 商標と指定商品は別に調べる

商標登録出願では、「登録したい名称やロゴ」と「その商標を使う商品・役務」を願書に記載します。缶バッジを販売する場合、「缶バッジ」は通常、守りたいブランド名ではなく、ブランドを使用する商品の名称です。

たとえば、缶バッジに付けるブランドが「ABC」であれば、商標欄にはABCの文字やロゴを示し、指定商品欄には第26類「缶バッジ」などを記載します。商標検索ではABCと先行商標の関係を調べ、商品・役務名検索では指定商品の区分と表示を調べます。

自社サイトで缶バッジを小売する役務まで出願するのか、缶バッジそのものだけを指定するのかでも設計は変わります。実際の事業と近い将来の使用予定を基準に選びます。

4. 願書に書く前の確認手順

確認の順序は、商品を具体化し、公的な商品・役務名を探し、先行商標を調査する流れです。

  • 現物の構造、材質、用途、販売方法を書き出す
  • 特許庁の国際分類と類似商品・役務審査基準で表示を確認する
  • J-PlatPatで商標、称呼、権利者、指定商品・役務を確認する
  • 必要な区分と商品・役務だけを願書へ記載する

J-PlatPatの件数だけで可否を決めず、各公報の商標、指定商品・役務、経過情報まで読みます。似た商標が見つかったときは、商標の類否と商品・役務の類否を別々に検討します。

5. 出願後に直せる範囲

指定商品の記載を間違えたとき、どのような訂正でも認められるわけではありません。特許庁の案内では、指定商品・指定役務の一部削除や範囲の減縮、区分の誤記の補正は認められる場合があります。

一方、出願時の表示に含まれていなかった商品・役務を後から増やす補正はできません。別の商品へ置き換えて権利範囲を広げる補正も、要旨を変更するものとして認められません。

誤記かどうかは、出願人の主観だけでは決まりません。当初の表示から、補正後の商品・役務が客観的に含まれていたといえるかが問題になります。判断が分かれるときは、補正、分割、新たな出願のどれを選ぶかを個別に検討します。

6. よくある質問

Q1.缶バッジは何類ですか?

2026年版の国際分類では第26類です。類似群コードは21A02、基礎番号は260156です。

Q2.願書に「缶バッチ」と書くと直ちに拒絶されますか?

個別の審査結果は断定できません。商品内容が不明確と判断される可能性を減らすため、公的な分類資料にある「缶バッジ」を使う方法が確実です。

Q3.検索結果がゼロ件なら、その商標を登録できますか?

ゼロ件だけでは判断できません。表記、称呼、検索範囲を変えると先行商標が見つかることがあります。識別力など、先行商標以外の拒絶理由もあります。

Q4.出願後に指定商品を追加できますか?

出願当初の表示に含まれない商品・役務を追加する補正はできません。追加分は新たな出願を検討します。

Q5.第26類を指定すれば関連事業をすべて守れますか?

区分番号だけで権利範囲は決まりません。願書に記載し、登録された指定商品・役務が権利範囲の基礎になります。

7. まとめ

一般的な缶バッジは第26類です。「缶バッチ」で検索して見つからないときは、表記を変え、公的な分類資料を確認します。商標そのものの調査と、指定商品・役務の調査を混同しないことも大切です。

出願後に商品・役務を増やすことはできないため、現物と事業計画を確認してから指定内容を決めてください。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

参考資料

  • 特許庁「商品(第1類-第34類)全類通し五十音順一覧表(国際分類第13-2026版)」 https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/kokusai_bunrui/document/kokusai_bunrui_13-2026/42.pdf
  • 特許庁「類似商品・役務審査基準 第26類」 https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/document/ruiji_kijun12-2025/kubun26.pdf
  • 特許庁「商標制度に関するよくある質問」 https://www.jpo.go.jp/faq/yokuaru/trademark/shouhyou_seido_faq.html
  • 特許庁「手続補正書(商標出願の指定商品又は指定役務の補正)の書き方について」 https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/madoguchi/info/faq-after-filing/hose-shohyo/index.html

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ファーイースト国際特許事務所|弁理士 平野泰弘

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