「どん兵衛」と「サッポロ一番」の裁判はどうなった?特許と商標の違いは?

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「どん兵衛」と「サッポロ一番」。日本人なら誰もが知るこの2大ブランドが、裁判で争っていたことをご存知でしょうか?

実は、日清食品ホールディングス(「どん兵衛」)が、サンヨー食品(「サッポロ一番」)を特許権の侵害で訴えていたのです。舞台は大阪地方裁判所。

争点となったのは「食べるときに麺が真っすぐになる」という即席麺の製造技術です。日清が特許権を持つこの技術を、サンヨー食品も使用していたとして訴訟に発展しました。

最終的に両社は和解に至ります。このニュースは2015年1月21日に、日本経済新聞などで報じられました。

特許? 商標? そもそも何が違うの?

この訴訟は「特許権」に関するものです。

特許とは、ざっくり言えば「アイデア」に関する権利。つまり、麺をどう作るかという“技術的な工夫”が保護される対象です。

一方、「どん兵衛」や「サッポロ一番」といったネーミングは、「商標権」で守られます。こちらは名前やロゴなどの“ブランド”を保護するための権利です。

特許は技術、商標は名前

ここで重要なのは、特許は「中身」に、商標は「名前」に関する権利だということ。

たとえば、製品の名前が「どん兵衛」と全く違っていても、中身の技術が日清の特許発明を使っていれば、それは特許権の侵害になる可能性があります。

逆に、商標の場合は名前が似ていなければ基本的に問題なし。極端にいえば、中身が同じでも名前さえ変えれば商標権の侵害は避けられるのです。

特許の方が強い? でも判断は難しい!

「じゃあ、特許の方が強いんだ!」と思うかもしれません。確かに、特許権は技術そのものを守れるため、侵害の回避が難しいという点では“強力”です。

ただし、実際に侵害しているかどうかの判断は簡単ではありません。製品の中身を詳細に分析する必要があります。

一方、商標権の侵害かどうかはパッと見て分かるケースが多く、判断もスピーディーです。見た目で比較できるという点では、非常にわかりやすい権利といえるでしょう。

特許と商標、どちらが必要? 正解は「両方」!

「どっちの権利を取ればいいの?」とよく聞かれますが、答えは明確です。

両方とっておきましょう。

ネーミング(商標)でブランドを守りつつ、製品の独自性(特許)で技術もガッチリ防御。これが現代ビジネスの最強タッグです。

特許と商標の違いに関するよくある質問

Q1. 特許と商標って、何が違うの?

A. 守る対象がまったく異なります。

  • 特許(Patent)は「技術的アイデア・発明」を守る権利。
  • 商標(Trademark)は「名前・ロゴ・マークなどのブランド」を守る権利。

たとえるなら、

  • 特許は「中身の革新性」を守るもの。
  • 商標は「名前の信頼性」を守るもの。

商品やサービスを開発する際、「これは世界初の技術だ!」と感じたら特許を、「この名前で売っていきたい!」と感じたら商標を考えましょう。

Q2. 例えばアプリ開発には特許?商標?どちらを取るべき?

A. 理想は両方。ですが、目的によって優先順位が変わります。

  • 革新的な技術(例えば、ユニークなアルゴリズム)なら特許で守るべき。
  • ユーザーに覚えてもらいたい「アプリ名」や「ロゴ」があるなら商標で保護しましょう。

ブランドが育てば育つほど、その「名前の価値」は増していきます。技術も大事ですが、「信頼される名称」も同じくらい重要です。

🛡️ 特許で技術を、商標でブランドを守る。 これが知財戦略の基本です。

Q3. 特許と商標、どっちのほうが取りやすい?

A. 一般的には、商標のほうが取りやすいです。

なぜなら、特許には以下のようなハードルがあります:

  • 新規性(世界にまだ存在しないこと)
  • 進歩性(専門家でも簡単に思いつかないこと)
  • 実施可能性(再現性があること)

一方、商標は「他人と同じor似ていないか」を確認し、実際に使っていれば比較的スムーズに取得できます。

🎯 とはいえ、いい商標ほど“早い者勝ち”。ネーミングが決まったらすぐに出願するのがベストです!

Q4. 特許と商標、それぞれの“有効期限”は?

A. 特許は原則20年。商標は10年ごとの更新で“無限”。

権利名 有効期間 更新の可否
特許権 20年(出願日から) 不可(1回限り)
商標権 10年(登録日から) 可能(10年ごとに更新)

つまり、

  • 特許は短期集中で技術を保護する手段。
  • 商標は長期的にブランド価値を守る手段です。

💡「名前」は使い続けることで価値が高まる資産です。AppleやNikeのようなブランドも、商標登録があってこそ成立しています。

Q5. 商標登録すれば、似た名前も使わせない?

A. 原則として、同じ業種や商品カテゴリーであれば、似た名前の使用も止められます。

例えば、あなたが「MIRAI」という名前でアプリを展開し、商標登録をしていたとしましょう。他の誰かが「MIRA」や「ミライ」という名前で同種のアプリを出すと、商標権侵害になる可能性があります。

🔐 商標は“ブランドのシートベルト”。つけていないと、急カーブで転倒するかもしれません。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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