索 引
（１）「ファイナンシャル・プランナー」とは？
最近、テレビや雑誌でもよく耳にする「ファイナンシャル・プランナー（FP）」。でも、その具体的な役割をご存じですか？
FPは、あなたの人生の目標を叶えるために、現在の状況をしっかり分析し、経済面での道筋を示してくれる頼れる存在です。このプロセスを「ファイナンシャル・プランニング」と呼びます。
幅広い知識と専門家ネットワークが強み
FPとして活躍するには、家計管理、税制、年金、不動産、相続、資産運用など、幅広い分野に精通している必要があります。そして、弁護士や税理士、社会保険労務士といった他分野の専門家とも連携し、あなたの人生設計を強力にサポートします。
FPは単なる「お金のプロ」ではありません。人生のさまざまなステージで発生する課題を、専門知識と広い視野で解決に導く、頼れるパートナーなのです。
あなたに合ったアドバイスを提供
就職、結婚、マイホームの購入、子どもの誕生や進学、老後の準備…。
人生には大小さまざまなイベントが待ち受けています。その上、事故や病気といった予期せぬ出来事にも備える必要がありますよね。
でも、すべての人に同じプランが当てはまるわけではありません。収入や家族構成、人生の目標は人それぞれ。だからこそ、専門的で個別対応のアドバイスが重要になります。
FPは、あなたの状況や希望を丁寧にヒアリングし、最適なプランを一緒に考えてくれる心強い味方です。
（２）「ファイナンシャル・プランナー」関連の商標、意外と多いって知ってた？
商標としての「ファイナンシャル・プランナー」
実は「ファイナンシャル・プランナー」を含む名称や表現は、多くの企業や団体によって商標として登録されています。これらの商標は、特にテキストや問題集を作成・販売する出版社などが取得していることが多いのです。
商標登録をすることで、他社からの模倣を防ぎつつ、ブランドとしての価値を高めています。このような動きは、業界全体の信頼性向上にもつながるといえるでしょう。
登録された商標の一例
具体的な商標の例を挙げてみましょう：
Financial Planner
商標登録番号：第2042757号
この商標を所有しているのは、ビジネス関連の出版物を中心に手がける出版社です。
このように、「ファイナンシャル・プランナー」に関連する商標は他にも数多く存在します。それぞれが異なる用途や目的で登録されており、業界全体の幅広いニーズに応えています。
権利者は、ビジネス関係の出版物を中心に発行している出版社です。
このほかにも、ファイナンシャル・プランナーに関する多数の商標が登録されています。
特許庁の商標公報・商標公開公報より引用
- 権利者：株式会社ダイヤモンド社
- 出願日：1985年5月31日
- 登録日：1988年4月26日
区分は以下の通りです。
- 第16類「雑誌、新聞」
なぜ商標登録が重要なのか？
「ファイナンシャル・プランナー」という名称は広く知られていますが、商標登録することで独自性を確立し、競争の激しい市場でのポジションを守る役割を果たします。また、信頼性やブランド価値を高める点でも、商標登録は欠かせない戦略といえるでしょう。
商標登録された「ファイナンシャル・プランナー」という名前を目にするたび、その背後にある企業や団体の努力や意図を少し想像してみてはいかがでしょうか？あなたの知識や興味を深めるきっかけになるかもしれません。
（３）資格としても人気「ファイナンシャル・プランニング技能検定」
幅広い受検者が集まる資格
「ファイナンシャル・プランナー」は、相談相手としてだけでなく、取得する資格としても大変注目されています。その代表的な資格が 「ファイナンシャル・プランニング技能検定」 です。
この技能検定は1級から3級までの等級があり、合格するとそれぞれ 「ファイナンシャル・プランニング技能士」 の資格を名乗ることができます。人生に密接に関わる知識を学べるため、金融や不動産業界のプロだけでなく、学生や主婦など幅広い層が挑戦しています。
国家検定としての信頼性
この検定は、国家資格として以下の2つの団体が実施しています：
- 一般社団法人 金融財政事情研究会
- 特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
どちらも、職業能力開発促進法に基づいた指定試験機関として信頼されています。国家資格というバックグラウンドもあり、取得すると社会的な信用度が高まります。
資格取得を目指すなら今がチャンス！
「ファイナンシャル・プランニング技能検定」は、初心者向けの3級からスタートするのが一般的。3級の合格率は比較的高く、初めての方でも安心して挑戦できる内容です。
資格についての詳細は以下の公式サイトで確認できます：
- 一般社団法人 金融財政事情研究会(http://www.kinzai.or.jp/fp)
- 特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(https://www.jafp.or.jp/exam)
ファイナンシャル・プランナー資格の魅力
この資格は、キャリアアップを目指す方にも、家計やライフプランを見直したい方にも役立つ内容が満載です。
（４）検定を実施する2つの団体の商標
（４−１）何種類もの商標を登録
金融財政事情研究会も、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会も、団体名やファイナンシャル・プランナーに関する商標を何種類も登録しています。
ここでは、団体名の商標について、1つずつご紹介していきます。
（４-２）金融財政事情研究会の商標
KINZAI（商標登録 第4620094号）
特許庁の商標公報・商標公開公報より引用
- 権利者：一般社団法人金融財政事情研究会
- 出願日：2001年7月4日
- 登録日：2002年11月15日
権利範囲を示す指定商品役務は次の通りです。
- 第9類「測定機械器具、電線およびケーブル、映画機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具」など
- 第16類「紙類、紙製包装用容器、印刷物、写真、文房具類」など
- 第35類「広告、経営の診断および指導、市場調査、商品の販売に関する情報の提供、財務書類の作成」など
- 第36類「株式市況に関する情報の提供、建物または土地の情報の提供、金融・財政に関する調査」
- 第38類「移動体電話による通信、電話による通信、テレビジョン放送、ラジオ放送、報道をする者に対するニュースの供給」など
- 第41類「技芸・スポーツまたは知識の教授、金融・財政に関するセミナー・講座・研究会の企画・運営または開催、企業経営に関するセミナー・講座の企画・運営または開催、社員研修の企画または相談、図書および記録の供覧」など
- 第42類「写真の撮影、オフセット印刷、スクリーン印刷、機械・装置若しくは器具（これらの部品を含む）またはこれらにより構成される設備の設計、電子計算機・自動車その他の用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術または経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介および説明」など
（４-３）日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の商標
fp（商標登録 第5152186号）
特許庁の商標公報・商標公開公報より引用
- 権利者：特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
- 出願日：2007年7月2日
- 登録日：2008年7月18日
権利範囲を示す指定商品役務は次の通りです。
- 第16類「紙類、文房具類、印刷物、書画、写真」など
- 第36類「預金の受入れ（債券の発行により代える場合を含む）および定期積金の受け入れ、保険に関する情報の提供、企業の信用に関する調査、税務相談・税務代理に関する情報の提供、金融資産の相続税等の税金に関する助言および指導」など
- 第41類「ファイナンシャルプランニングに関する知識の教授、不動産を含む個人資産の管理および運用に関する知識の教授、ファイナンシャルプランニングに関するセミナーの企画・運営または開催、書籍の制作、録音または録画済み記録媒体の貸与」など
（５）まとめ：安心できる未来のために、今できることを
ファイナンシャル・プランナーに相談し、この先の人生をしっかりと見据えて準備することは、非常に重要です。それは、自分の権利を守るために早めに商標登録を行うことと、どこか似ているかもしれません。
私たちの日常生活では、予期せぬ出来事が起こることがあります。ですが、前もって準備をしておけば、どんな局面でも落ち着いて対応できるでしょう。
信頼できる専門家や相談相手がそばにいることは、人生を進める上で大きな支えとなります。未来の安心は、正しい知識を持ち、今できる一歩を踏み出すことで手に入れることができます。
ファーイースト国際特許事務所所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247