商標登録の意義とは?

無料商標調査 商標登録革命

1. 商標登録の相談でよくある事例

商標登録に関する相談でよくあるシチュエーションを、仮想の事例を用いて説明してみます。

お客さま:

「先生、最近新しく開発したすごくおいしい照り焼きハンバーガーがあるんです。このハンバーガーの名前を商標登録したいと考えています。」

私:

「素晴らしいですね!どのような名前をお考えですか?」

お客さま:

「現在、【あおぞら照り焼きハンバーガー】という名前を考えています。」

私:

「それでは、【あおぞら照り焼きハンバーガー】という名前で商標登録が可能かどうか、まず調べてみましょう。」

お客さま:

「先生、もし【あおぞら照り焼きハンバーガー】という商標が取得できたら、他の人が【照り焼きハンバーガー】という名前で商品を販売するのを止めることはできますか?」

私:

「一般的に、【照り焼きハンバーガー】という言葉は商品の特徴を表しているため、誰でも自由に使える言葉です。ですから、仮に【あおぞら照り焼きハンバーガー】が商標として登録されても、他人が【照り焼きハンバーガー】という名前を使うのを止めることはできません。」

お客さま:

「それじゃあ、【あおぞら照り焼きハンバーガー】を商標登録する意味がないんじゃないですか?」

このような相談を受けることがありますが、果たして本当にそうでしょうか?

商標登録の意味は「独自性」にあり

商標登録の本質的な価値は、商品の「独自性」を守ることにあります。【あおぞら照り焼きハンバーガー】のような名前を商標登録することで、他社が似たような名前を使うことを防ぎ、ブランドの信頼性や独自性を確立できます。

たとえ【照り焼きハンバーガー】自体を独占することはできなくても、【あおぞら】という部分が重要な差別化要素となり、他社との差別化が可能になります。

商標登録をすることで、その名前に対する一定の法的な保護を得られ、ブランド価値を高めることができるのです。

ところで、一般的な名称について商標登録できないなら、商標登録を行う意義はあるのでしょうか。

2. 商標登録により独占的な販売が可能に

まず、商標登録をすることで、特定の商標を用いた商品を独占的に販売する権利が得られます。

例えば、【あおぞら照り焼きハンバーガー】という商標を登録した場合、その商標を使って【照り焼きハンバーガー】を販売できるのは、商標権を持つ者だけとなります。

したがって、もし消費者が「【あおぞら照り焼きハンバーガー】を食べたい」と思ったとき、その商標を独占的に使用する商標権者の商品しか選択肢がなくなります。

つまり、商標登録によって、特定の名前やブランドを使った商品を市場で独占的に販売することができ、他者との差別化を図ることができるのです。

3. ライバルがいることがむしろ成功への近道に

次に、商標登録をするもう一つの理由について考えてみましょう。

【あおぞら照り焼きハンバーガー】が人気を博し、次々と新しい別の照り焼きハンバーガーショップがオープンしてきたとします。しかし、これは全く問題ではありません。

なぜなら、【あおぞら照り焼きハンバーガー】が成功している理由は、その品質や味、またはコストパフォーマンスが他とは一線を画しているからです。たとえ競合が増えても、【あおぞら照り焼きハンバーガー】が提供する独自の価値は揺るがないのです。

むしろ、ライバルの出現は歓迎すべき状況です。競合がいることで、【あおぞら照り焼きハンバーガー】の優れた品質や味が一層際立ち、消費者にとってその価値がさらに明確になるからです。

商標登録によって、独自のブランドとしての地位を確立し、競争の中でもその価値を際立たせることができるのです。

4. 商標登録の本当の価値は未来に現れる

最後に、商標登録をする本当の意味について考えてみましょう。

現在、【あおぞら照り焼きハンバーガー】の商標登録を行う意義は、すぐには実感できないかもしれません。

その価値が明確になるのは、こちらの事業が成功した際に、商標登録を怠った結果、ライバルが先に【あおぞら照り焼きハンバーガー】の商標権を取得しているのを知る将来の話です。

商標登録の本当の意義が理解できるのは今ではないです。

ビジネスが繁盛し、ブランドが認知され始めたときに、そろそろ商標登録でもするか、と思って自分の商標を調べてみたところ、こちらの商標が他社に先に登録されていて、手が届かない存在になっているのを知る、未来のどこかの時点、です。

将来の競争相手から自分のブランドを守るために、今から商標登録をしておくことが重要です。

商標登録の本当の価値を理解できるのは、未来を見据えたビジョンを持つ人だけかもしれません。あなたもその一歩を踏み出し、将来の成功を確実なものにしましょう。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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